Morris S61 弦高調整のご依頼

弦高調整のご依頼です。


作業手順

1.現状把握 チューニングをして弦高、ネックコンディションを確認します。その後、弦を緩めてネックコンディションを再度、確認します。

2.トラスロッドの状態確認 現状の位置がロッドの効き始めからどの位置にあるか確認します。

3.ネックがフラットの状態になるようにロッドを調整しますが個体差があり出来ない場合もあります。

4.弦を張って状態を確認します。

5.ナットミゾ高さの状態を確認します。適切な高さに調整します。

6.弦高を確認します。サドル高さの調整量を考察します。

7.必要であればサドル高さを調整します。

8.弦高を確認します。OKであればバズを確認します。

9.バズがあればフレットの摺り合わせを行います。

10.摺り合わせをした際は、フレットの成形・研磨を行います。

11.最終確認をして終了です。

 

「ナチュリバーブ」って何?

アコーステッィクギターにピックアップを取付けて音声信号を出力してアンプから音を出すということは現在では普通に行われています。ギターとアンプの間にエフェクターを介してリバーブやエコーといった音色の操作も可能です。

この「ナチュリバーブ」という器具は電源を使用しなくても生音にリバーブがかかるというものです。今回の依頼主様のギターに取付けられていたので調べてみました。

まず、ギターへの加工が不要です。穴とかは開けなくてもいいです。強力な磁石で表板を挟んで取付けます。アンプに繋がなくても生音にリバーブがかかります。取付位置はお好みの場所へ取付けられます。と言ってもブレーシングやサドルがあって、ある程度の範囲です。

仕組みは表板の振動がこの「ナチュリバーブ」に伝わって「ナチュリバーブ」が振動します。その振動が再度、表板に伝わってリバーブ効果を発揮するというものです。格好はバネがいくつか取付けられています。

「大リーグボール養成ギプス」をイメージされた方もいらっしゃると思いますが、そうではありません。ブリッジに近い位置でXブレーシングの下側の空間に取付けると効果があると思います。効果については個人差があると思いますが興味のある方は試してみるのも楽しいかもしれませんね。

この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。


追記 

ここ、高岡市では現在、高岡市美術館にて「バンクシーって誰?」展が12月6日(火)まで開催されています。会期が終わりに近く、休日は混み合っているようですが、平日はゆっくりと写真なんかも撮れますし、のんびりと音声ガイドを聞きながらも楽しめます。ちなみに音声ガイドは俳優の中村倫也です。先着で画像のようなオリジナルファイルも1枚もらえたりします。


2022年11月26日