Collings OM1A ナット交換のご依頼
Collings Guitar のOMモデル (Orchestra Model) です。OM1A の「A」は表板がアディロンダック・スプールスを指す仕様になります。
ナット交換のご依頼です。
「Collings Guitars」アコースティックギターが好きな方には気になるメーカーだと思います。ヴィンテージ・スタイルを現代の精度で作り込んでいるところに惹かれると思います。
又、ネックジョイントが特徴的です。「ハイブリッド・モーティス&テノン+ボルトオン」方式と称して一般的なMartinのような「接着式ダブテイル」ではありません。
モーティスとかテノンとは何か?というと凹凸です。ネック側に凸、ボディ側に凹があります。形状はダブテイルとよく似ています。
このモーティス部に寸切りボルトが取り付けてあります。(ねじ込まれて固定されています)テノン部にこのボルトが通る穴が開いています。六角ナットでネックとボディーを固定する構造です。接着剤は使われていません。
ネック角の修正の際、スチームとかヒーターとかは使わずともネックとボディーを脱着できるという仕組みです。但し、14フレット以降の指板とボディーは接着されていますのでこの部分はヒーターが必要ではあります。この辺りはテイラーと若干違います。テイラーのネックジョイントについてはまた後ほど。
Collings は「最大のエネルギー伝達」と「修理のしやすさ」の両立を目的としてこの構造を開発しました。
アコースティックギターの弦高はネックの反りとサドル高さで調整しますが、ブリッジ下のボディーの膨らみでサドルだけでは調整しきれない場合もあります。ブリッジを薄くしてサドル高さをかせぐという方法もありますが、ネック角を調整せざる得ないケースもあります。
その場合、ネックとボディーを脱着しなければなりません。容易に外せて調整できればそれに越したことはありません。
簡単に外せたとして実はここからが最も重要なフェーズに入ります。前段階でくたびれていてはまったくだめだめです。そういう意味でこの「ハイブリッド・モーティス&テノン+ボルトオン」構造はとても考えられた仕組みです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。