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Tokai LS150 リフレットのご依頼

Tokai が製造するエレキギターの中でレスポールモデルを「LOVE ROCK」シリーズと言います。ヴィンテージ・ギブソン Les Paul を徹底的に研究して作られたシリーズです。


リフレット、ピックアップ交換、ペグ交換のご依頼です。

フレットは「Evo-Gold」です。


ヘッドのロゴが「Love Rock」になっています。ぱっと見 Les Paul に見えます。以前にも記事にしましたが、ご本家の Gibson社より小言を言われた影響らしいです。

ヘッドにはしっかり Tokai とあるので偽造品にならないのですが、作りの精度の良さ、品質のバラツキの少なさ でありながら価格も低価格であったこともあり海外でも高評価を得ました。それゆえか Les Paul は使わせてもらえなかったみたいです。

このモデルが製造されてから40年が経過しました。現存する個体も少なく状態の良い物は¥60万円近い金額で取引されている物もあります。(1980年代当時で¥15万円)その当時、現在の状況を予想し購入された方がいるとはなかなか思えません。そして今でも大切にお持ちでしたらなかなかのことです。今となってはなかなか手に入れられない貴重なギターです。

この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。

2025年12月20日

GRETSCH G6119 全体調整のご依頼

Fホールは描かれていますが、開いていないモデルです。セミホロウ構造ではありますが、ソリッド寄りのタイトなサウンドが特徴です。


ブリッジはボディーに固定されていません。これは表板の鳴りを最大限に活かすためです。

弦交換の際にズレてしまいますが、マスキングテープなどで位置決めをしておくといいですよ。


この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。



2025年12月14日 松任谷由実 THE WORMHOLE TOUR 本多の森 北電ホール in 金沢 in 石川 に行ってきました。

「ジャコビニ彗星の日」で始まり4曲目の「キャサリン」の出だしで「時のないホテル」にちょこっと触れて、トリプルアンコール「akacia アカシヤ」まで全27曲。今回は時空を超えるというテーマでした。ステージは宇宙空間を連想される演出で、終盤、「時をかける少女」で会場は感動と興奮に包まれました。

akacia の歌詞で「懐かしすぎる未来が たったひとつの探しもの」とあります。

懐かしいなぁ~と思える未来にめぐりあえるようにという願いがこめられたメッセージかなぁ~。と思ったりしてます。

2025年12月15日

Bacchus ストラトキャスター 全体調整のご依頼

コイルタップ機能を搭載した Bacchus のスーパーストラトです。


全体調整のご依頼です。

購入後、経年変化によるネックの反りを調整し、ナットの状態、オクターブ調整などメンテナンスを行うことで演奏性が良くなります。ギターへの愛着も増して楽しさも増します。


ギターの指板を大きく二つに分けるとこちらのギターのようなワンピースメイプルでネックと指板が一体化したものととローズウッド又はエボニーのように板を貼り付けたタイプがあります。

メイプル指板は1949年頃にFender社で「大量生産しやすく、安定していて、メンテナンスが簡単」と言うコンセプトで誕生しました。指板を貼り合わせるという作業工程がなく、ハードメイプルの硬さが反りにくく安定しているという理由で採用されたようです。

当初のメイプル指板には極薄のラッカー塗装が施されていたようです。これが剥がれ、指板が皮脂などによる黒ずんだ汚れが問題になり、一時期メイプル指板の生産を取りやめローズウッドなどの貼り合わせ指板の採用を開始しました。1959年頃です。

その後、1967年頃ユーザーからの要望で復活します。塗装はウレタン塗装を採用し摩耗に強くなり汚れがつきにくくなりました。

ポリウレタンと言えども、フレットの縁に汚れが付着していると塗装はダメージを受けます。剥がれがすすんでいるギターをよく見かけます。弾き終わったらクリーングクロスで拭くということがもっとも簡単なお手入れです。と言うのは簡単なんですが・・・。そこはがんばってみましょう。

この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。


2025年12月08日

Cole Clark FL2AC3 リフレットのご依頼

「Cole Clark 」オーストラリアのメルボルンが拠点のギターメーカーです。生鳴りを活かしたピックアップシステムが世界的に高い評価を得ています。 


リフレットのご依頼です。


Cole Clark の特徴は ブンヤ(Bunya)と呼ばれるオーストラリア原産の木材を表板に使用しているところです。

このブンヤは針葉樹で樹種はナンヨウスギ科アローカリア属になります。スプールスよりパワー感があってシダーより明るくコア材に近い透明感とアタックがあると一般的に言われています。こちらのモデルは側板、裏板はクイーンズランド・メイプルが使われています。

自然なリバーブ感がある音質でした。サイズがドレッドノートと言うこともあり音量もあってやわらく包まれる感じです。

この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。

2025年12月03日

GRETSCH G6102 SSL リフレットのご依頼

Brian Setzer 氏のシグネチャーモデルです。SSL=Setzer Signature Lacquer


リフレットのご依頼です。ナットはデルリンです。デルリンはトレモロアーム使用時のチューニングの狂いが少ないという特徴があります。プラスチックよりは硬く牛骨よりは柔らかいので音質も柔らかい感じがします。人工物なので牛骨のような天然素材とは違いバラツキが少ないのも特徴です。加工性は悪いのでリペアマン泣かせではあります。とは言えご要望がございましたらご遠慮くお申し付け下さい。


型番の「SSL」の L はラッカー塗装を意味しています。ブライアン・セッツァーは音に対して強い拘りがあったらしく厚いウレタンではなく薄いラッカーでボディーを響かせたいという事 だそうです。AI の調べではありますが、その辺のところ本人のコメントがあるのですか?と AI にしつこく尋ねてみたところ ラッカー塗装に対しての言及で信頼できる一次ソースは見つからないという返答でした。それっぽい内容が、あたかもご本人様のコメントのようにしれっと回答してくることもあります。気をつけたいと思います。

この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。

2025年11月23日
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