乾燥と研磨を数回繰り返して下地を整えていきます。
ブログ一覧
看板製作No.2
看板製作No.3
ストラトボディーリフィニッシュNo.1
ストラトのボディーリフィニッシュ依頼です。塗装はお客様のほうで剥がされています。木地の下地処理から作業開始です。ラッカー仕上げになりますので梅雨入り前に仕上がれば幸いと思っています。お客様も了承いただき気の長いリペアの始まりです。先ずはボディーに残っている塗料を取りつつ下地を整えます。見た目よりこってり残ってて想定外の作業になってます。カラーはオリンピックホワイトが日焼けしたかんじと言うご希望です。
つまりはこんなかんじかな?次の画像のギターはリフレットとボディーのリフィニッシュのリペア依頼です。画像ではわかりにくいのですがかなり焼けてます。紫外線を浴びすぎたのかかなり酷いです。カラーをグリーンにしてピックガードを白に変更する依頼です。完了はまだまだ先になります。このカラーを参考に作業を進めたいと思います。
ストラトボディーリフィニッシュNo.2
看板製作No.4
看板製作(完)
店舗前の駐車案内
ウクレレの弦交換のご依頼
ウクレレの弦交換の依頼です。
チューニングがまったく安定しない状況でした。
弦がかなり古いということで弦を交換することになりました。
ブリッジの浮きやネックジョイント部の剥がれもありませんでした。
ペグに若干のゆるみがありますが支障はありませんでした。
交換後は安定しています。
これから教室に通って習われるそうです。
楽しみですね。!
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
ストラトキャスターの全体調整のご依頼
ストラトキャスターの全体調整のご依頼です。
1.ネックコンディションの調整 2.トレモロユニットの調整 3.フレットの研磨 4.弦交換
5.ナットの調整 6.弦高の調整 7.オクターブ調整 8.ピックアップの高さ調整
9.電装品の接点復帰・ガリ防止 10.全体クリーニングを行いました。
ガリが若干あったのとトレモロアームがボディーに接触していたので調整しました。あとは異常なかったので確認・微調整でした。
ニルヴァーナをよく聴かれているというお客様で教えていただきました。早速、YouTuberをチェック。
えっ、左利きの方はあくまでそうなのか?ジミヘンもそうだけど!
右効きの場合、利き手の逆手でコードを押さえたり、早弾きしたりしてますよね。とても器用に。それよりも右手の微妙なタッチが求められる楽器なんでしょうか?
バイオリンもそうだし。三味線もそうだし。・・・なんかおもしろいですね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
ガットギターのペグ&弦交換のご依頼
ガットギターのペグと弦交換のご依頼です。
ギターを転倒させてしまってから4弦のペグが回しにくいということでした。
確かにシャフトが曲がっていました。シャフトだけ交換できればいいのですが、パーツでは販売されていないのでペグ一式の交換です。
弾いていると押さえている指に隣の弦が触れてビビリ音がでやすいという相談もありました。このギターはナット巾が45mmでガットギターにしては狭めでした。ナイロン弦の振動巾はスチール弦よりも広いのでその為だと考え、テンションの強めの弦を選んでみました。
ペグのつまみもグレードアップしたいい感じになって気に入ってもらえました。
弦も弾きやすくなったということでよかったです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA LA-37 リフレットのご依頼
リフレットのリペア依頼です。弦高も低くし同時にナットとサドルも交換する内容です。
弦髙が6弦12フレットで3.4mm、1弦12フレットで2.7mmありかなり高い状態です。サドルはこれ以上削れないので指板を削ることでサドル高さを確保して弦高を下げる方針でリペアを進めることにしました。
指板をナット方向へ向けてねじれを取りながらテーパーをつけて削っていきます。
ここで指板についてですが、指板の材料には概ねエボニー(黒檀)やローズウッド(紫檀)が使われています。指板表面に黒く着色を施してエボニー風にされているものもあります。このギターがそうでした。黒檀に縞が入っています。なかなか綺麗な縞模様です。おそらくマッカサーエボニーと呼ばれているものだと思います。遠目にはわからないぐらいの色合いでなんかいい感じなので再着色はしないという方向で進めることになりました。
下の画像でははっきりと縞が見えますがこの後オレンジオイルで保湿しフィーディンワックスを数回塗り重ねるといい感じになりました。
指板を削ることによりネックの厚みが若干、薄くなります。今回は0フレットで1mm薄くなります。Lowコードを押さえたときにわかります。支障は全くありません。よほどの拘りがあれば別ですが、一般的には問題ありません。ちょっと薄めのネックと言った感じです。
仕上がりの弦高は6弦12フレットで2.5mm、1弦12フレツトで1.5mmです。ネックコンディションはトラスロッドが現在、ニュートラル状態でほぼ真っ平らです。今後、多少ネックが反ってきてもトラスロッドで充分、対応可能です。
このギターは1980年代前半頃に作られたものです。ラベルにはテーリー中本氏のサインが入っています。トップはスプールス、サイド、バックはローズウッドのオール単板仕様です。粒立ちがはっきりしていてとても張りのある音色です。ストロークではいい感じの低音の胴鳴りがします。ドンシャリと言った感じではなくバランスのいい鳴りです。指で弾いてもこもることはなくいい感じです。ピックアップを搭載してどんな感じになるのか?追求したいなぁ~とくすぐられます。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
オーナー様のご厚意によりこのギターはしばらく、当工房のマスコットにさせていただくこととなりました。もっと弾き込んで音を出してほしいと言うことで試奏許可もいただいてます。興味のある方はご遠慮なくお越しください。
KILLER ストラトキャスター フレット摺り合わせのご依頼
フレットの摺り合わせのご依頼です。
3弦6フレットと7フレットを押さえたときにバズ音が出ています。7フレットと8フレットが他のフレットと比較すると僅かに高い状態でした。その為に弦が触れてバズっています。
なぜ?こうなったか原因ですがまず現状のネックコンディションはほぼフラットでした。気候(湿度)の変化でネックが僅かに動いた(順ゾリから逆ゾリ)ということが考えられます。北陸も4月中旬から日中の湿度50%以下の日が増えてます。乾燥の影響で変化したと思われます。他のフレットもすり減っている箇所がいくつかあったのでその影響も重なったと思われます。
フレットは消耗品ですのですり減ってきたら摺り合わせを行ったり、リフレット(交換)されることをお薦めします。摺り合わせは何度もできないのでどこかの段階でリフレットが必要になります。交換すると音も変化します。それはネックに伝わる弦振動が変化するからです。概ねいい音になります!
生音がとてもよく響いてるギターです。さすが国産のメーカーです。ネックジョイントに工夫がされていますし細部の作りも丁寧です。オーナー様はサーキットに精通されていてご自身で改造されてます。ポットがスイッチポットになってます。エレキギターはいろいろと改造ができる楽しみがありますね。自分の音を追求したり好きなアーティストの音に近づいてみるのもいいですね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
ストラトキャスターのフレット端のバリ取りのご依頼
ストラトキャスターのフレット端のバリ取りのご依頼です。
学生の方でご実家に帰られたときの練習用に廉価版のギターを買い求められたそうです。
フレット端にバリが出ていてスライドをすると 痛っ です。ネックを握りしめていると 出血! しそうです。 原因はフレット端のバリ取りの処理が雑なこととネック材が充分に乾燥される前に作られた為でしょうか材が乾燥してきてわずかにフレット端がはみ出してきた為と思われます。
海外(おそらく東南アジアのどこか)の工場でコストカットして作られたものです。それにしてもどうすればこの価格で成立するのでしょうか?人件費を削減するには高価な機械を設備投資しなければならないはず。原価償却できるだけの需要があるのでしょうか?それともズバリ人件費削減なのでしょうか?人件と人権・・・思うところもありますがこれくらいに。
学生の方や初心者の方が最初から高価なギターを手にすることはいろいろと難しいと思います。そういう意味では廉価版のギターもありだと思います。でっ、ガンガン練習していずれはハイエンドギターを手にする!いいと思います。でもあまりにも雑な作りで出血寸前の状態では練習もままならず嫌になりますよね。でもメンテナンスを施せば使えるようになります。
バリはきれいに取れて喜んでもらえました。ご実家に帰られた際の楽しみがちょっと増えたかもしれません。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
ストラトボディーリフィニシュNo.3
しばらく進捗状況の記事を更新していませんでしたが、作業は順調に進んでいます。
現在、着色も終わりトップコートの塗装を行っています。北陸のこの時期は晴れの日が続いて緑も鮮やかに映え、そよ吹く風も気持ちいいです。ここ富山県高岡市の古城公園は樹木の葉が緑のトンネルを作っています。
湿度も40%前後でラッカー塗装は白濁の心配もなく吹けています。数回、塗装と研磨を繰り返して仕上げに入ります。
ギターに触れてみよう!古民家カフェ「一福」
富山県南砺市にある古民家カフェ「一福」さんのご厚意でサンプルギターを置かせていただいてます。
このギターはリフレット、ナット交換、指板のネジレ修正、弦高調整を施しています。とても弾きやすくなっています。ぜひ、手に取って観て下さい。初心者の方やこれから始めて見ようかな?と思われている方も触れてみて下さい。演奏しなくても大丈夫です。ポロんと音を出すだけでいいですよ。
なお、ギター工房樹音はリペア(修理)を専門としている工房です。販売はしていませんのでサンプルギターは非売品です。多少のキズは大丈夫です。穴をあけない程度であつかって下さい。ネックが折れたぐらいは大丈夫です。ちょっとのことは直しますから。リペア工房ですので。
一福さんへはこちら↓です。
一福さんでは古民家をリノベーションされた店内で素材を活かしたお料理が味わえます。昭和世代の私には親の実家を思い出させてくれます。ゆったりとした時間の中でリフレッシュされてはいかがでしょうか。
店内の窓越しからは初夏のこの時期、収穫間近の麦の穂や植えられたばかりの苗の上を爽やかな風が流れています。季節のスィーツもありますので楽しんで下さい。
又、店内にはアンティークな薪ストーブもあり冬期はほっこりとした空間が広がっています。手芸品も展示されています。ご覧下さい。
T.Gガットギターのピックアップ取付けのご依頼
ガットギターのピックアップの取付けのご依頼です。
現状付いているピックアップからの音が出ない。又、ジャックもゆるいという不具合があるので交換することになりました。
オーナー様はライブで使用されていらっしゃるギターということでした。以前、アコギでライブ用に取付けさせていただいて好評だったものと同じシリーズのものを選んでみました。新しく取付けたピックアップは L.R.Baggs SL Classical です。このピックアップはマイクとピエゾを組み合わせることでリアルなサウンドを再現しています。クラッシックギター用でボリュームコントロールをサウンドホールの裏側に取付けて手元で調整が可能になっています。マイクのブレンド量はボリュームコントロールの横のつまみを付属品の工具で調整します。
このギターは なんとブラジル製です。ブラジル音楽と言えばサンバが有名ですが、日本ではボサノヴァも好まれていますね。アントニオ・カルロス・ジョビンの「イパネマの娘」が有名で日本では小野リサさんが馴染み深いですね。最近はカフェやレストランのおしゃれなBGMといったイメージがありますね。私も仕事をしながらよく聴いています。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fernandes テレキャスの配線引き直しリペアのご依頼
Gibson フルアコのジャック交換のご依頼
K.yairi YW-800 ブリッジ剥がれ修理のご依頼
YAMAHA CP-400 リフレットのご依頼
1フレットと2フレットの1弦側が浮いている状態で弦高も高くて弾きにくいということで修理のご依頼をいただきました。
フレットもすり減っていましたし、リフレットして指板もネジレとソリを研磨し修正する方向でリペアすることにしました。指板を研磨する際に0フレット側を薄くすることで弦高を下げることができますが限度もあるので様子を見ながらの作業です。
ナイロン弦仕様のギターですが指板にバインディングがあり、ポジションマークも施してあります。クラッシックギターでは珍しいものです。80年代に製造されたようです。面白いものを作ってみようという気持ちが感じられます。あの時代の背景を形として残した貴重なギターだと思います。倍音がよく響き音質も特徴のあるギターです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
ウクレレのストラップピン取付のご依頼
YAMAHA FG-180 ペグ交換のご依頼
ペグ交換のご依頼です。YAMAHA FG-180 ファンの方もたくさんいらっしゃると思います。ヘッドのロゴが音叉マークです。1971年製ぐらいかな?遠藤賢司(エンケン)をご存じの方は(四郎)タイプと言えばわかりますか?エンケンには詳しくないので、アコースティック・ギター・マガジンVol.79参照です。以前、日比谷野音でご本人が「カレーライス」を熱唱されているところを観たことがあります。ギターもうなってました。
今回、ペグをオープンバック・タイプにされほぼほぼオリジナルにちかくなりました。これまでに数回、ペグ交換をされた痕跡があってネジの穴が目立ったのですべて穴埋めをして塗装も施しました。色合わせもいい感じで痕跡も消えてきれいになりました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA FG-201 バインディング剥がれ修理のご依頼
バインディングの剥がれ修理のご依頼です。1970年代後半から80年代前半頃のギターです。ゆずり受けられた大切なギターで今回、修理して演奏できるようにされたいということでした。
経年変化でバインディングが収縮したり、ネックも若干変化して、ナット側が大きく剥がれていました。ネック全体にわたって剥がれている箇所がありました。全体をクリーニングし弦も交換しました。
フォークソングがフォークギターソングへそしてニューミュージックへと移っていった時代、「夏休み」「ミスター・サマータイム」「時間よ止まれ」「夕涼み」「夕凪」(風:Moony Night) などなど、夏を感じる曲がたくさんありますね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA L-10 リフレットのご依頼
リフレット及びナット、サドル交換のご依頼です。
フレットは消耗して、ところどころくぼんでいました。ビビリ音やバズ音はありませんが交換時期です。かなり弾き込まれていることがわかります。
サドルは僅かにブリッジから出ている程度で本来の響きは出ていない感じがしました。弦高を下げる為にサドルを削られたようです。トラスロッドをほぼニュートラルの状態(ロッドが効き始めるところです)にしてから調整を行います。この状態でほとんどのギターはわずかに順ゾリしています。
指板のねじれを除きつつ0フレット側にテーパーをかけて順ゾリをなくす様に研磨します。そうすることでナット位置が下がります。逆にサドルは高くなります。ギターによってネックの状態が異なりますので個体差はでます。むやみに削れないので様子を見ながら研磨していきます。サドル高さが高くなることで弦のテンションが上がります。それにより音響を良くしようという目的です。
サドル高はブリッジから出ている高さが 1弦:1.0mm→1.5mm 6弦:1.2mm→3.5mmに上げることができました。
弦高は 1弦12フレット:2.5mm→2.0mm 6弦12フレット:3.0mm→2.5mmに下げることが出来ました。
音質は低音の響きが出て高音も張りが出てとてもいい感じです。
YAMAHA L-10 前期タイプと言われているギターです。バック・サイドの模様からハカランダが使われていると思います。ボディー形状はマーティンのドレッドノートタイプにちかいです。現状のLシリーズとは異なりますね。とても貴重なギターですね。
久しぶりに鳴り響くギターに出会いました。とにかく出音が大きいです。ドーンと言った感じです。特に低音は野太いという表現になりますね。
70年代後半から80年代初め頃、現在のように高性能なピックアッピはまだなかった頃ですね。LIVEではマイクから生音を拾っていたので出音を稼ぐのに弦高も高かったのかもしれませんね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうござました。
Fender Mustang Bass ポット交換のご依頼
Fender MUSTANG Bass ポット交換のご依頼です。
ボリュームとトーンのポット、コンデンサー、ジャックの交換を行いました。
ポットはCTS製、ジャックはPure Tone製を選ばれました。コンデンサーはSCUD CR-473を使用しました。コンデンサーはマイラーフィルムという半透明のフィルムを用いたタイプです。元々装着されていたものがフィルムコンデンサーでしたので今回も同じタイプを提案しました。トーンをフル10にした時に違いがわかりやすい感じがしました。
ストライプがかっこいいですね。現在のモデルにはありませんから貴重です。又、MUSUTANGはシュートスケールで取り回しが良さそうなので弾いてみたくなりますね。個人的な感想ですが、なんかおしゃれでいい感じです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうござました。
ESP Navigator リフレットのご依頼
リフレットのご依頼です。
バッテリースナップも壊れていたので交換し合わせてフロイドローズの調整も行いました。
ステンレスフレットをご希望でJescar製を使わせていただきました。
1980年代中頃のギターみたいです。現在のモデルにはフロイドローズ仕様はありませんが当時はあったのでしょうか?ピックアップもEMGのアクティブピックアップを装備されています。改造されたのか?特注品なのか?購入されたときから付いていたそうです。
フレットの材質による違いですが、ステンレスに変えるとシルバーニッケルより音の響きの輪郭がはっきりしています。エッジが立ったように感じます。高音が出てくるので硬さを感じるようです。アンプを通した場合、ファクターもいろいろ影響しますが、それでも高音の硬さを感じます。マイルドな中低音はちゃっとむずかしいかもしれません。ステンレスフレットのメリットは弦よりも硬いので消耗が少ないことです。凹みによる交換や摺り合わせが少なくなります。
画像ではボディーの色が黄色っぽく見えますが、オリンピックホワイトが日焼けしたような感じでビンテージ感があります。現在、当工房にリペアのご依頼でオリンピックホワイトのギターが4台あります。(リフィニシュのボディーを含めて)類は友を呼ぶですね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
参考にスタインバーガーはふつうにホワイトです。
Fender ストラトキャスター弦交換ご依頼
弦交換のご依頼です。
チューニングが3弦だけなかなか安定しないので原因を探りました。トレモロユニットの調整を行ったりサドルやナットのミゾを点検しても?弦を再度交換してなんとか落ち着きました。結果オーライ、はてさて?ですが、弦に問題があったのかもしれません。
ストラトキャスターは1954年に誕生したそうです。レオ・フェンダーよって開発されたように言われています。ジミーヘンドリックス、リッチーブラックモア、エリッククラプトン、ジェフベックなどなどその後も多くのアーティストに愛用され続け現在に至っています。時代はデジタル化されて様変わってもこのスタイルは変わらず残ってほしいですね。
弦振動で磁場を揺らしてコイルで起電して可変抵抗で電流をコントロールしてコンデンサーで高周波を吸い取ってアンプで増幅して出力と言う仕組みです。最初に考案したのは誰なのか?気になります。フレミングの右手の先に見えたのでしょうね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Martin D-28 弦高調整のご依頼
弦高調整のご依頼です。
演奏スタイルがフィンガーピッキングでハイポジションを多様したいが弦高が高くて弾きにくいので弦高を下げてほしいという要望でした。
ネックコンディションは弦高が6弦12フレットで4.0mm、1弦12フレットで3.1mmありました。チューニングした状態で順ゾリ、矢高の最大値が9フレットで0.5mm、弦を緩めても僅かに順ゾリしていました。Martinにありがちなコンディションです。トラスロッドの状態は現在値がニュートラル状態から時計回転方向に90°残り可動域が240°ありまだ調整の余地がありました。C.W.へ120°でチューニングをして僅かに順ゾリという状態です。トラスロッドの調整余地を残してほしいという要望でしたので。残りはC.W.へ120°の状態にしました。
この状態で6弦12フレットで3.0mm、1弦12フレットで2.1mmまで下がりました。ご要望は6弦12フレットで2.5mm、1弦12フレットで1.5mmでしたのでサドル高を下げて調整を試みましたがバズが出たのでサドル高での調整はできませんでした。トラスロッド調整ではここまでした。数値では1.0mmの変化ですが弦テンションは下がってますので以前よりはかなり弾きやすくなりました。
Martinらしい音でした。ドレッドノートらしい深みがありました。と文字で表現するにはむずかしいですね。個人的にとても好きな音質です。国産でコピーモデルがいくつかありますがボディー形状が同じでも音質は違いますね。それはそれでいい音ですがMartinとは違いますね。コンディションの維持と言う面では国産ギターはメリットがあります。手のやく子は可愛いともいいいますし、そこはそれぞれの価値観ということになりますかね。
これよりもさらに弦高を下げるには別のアプローチになります。一つには指板を削る方法があります。0フレット側を薄くしてネック元起き分を相殺するという考えです。しかしむやみに指板を削れないので限度があります。そして一つにはネックリセットです。ネックをボディーから取り外してネックとボディーの接着面の角度を補正してネック元起き分を相殺するという方法です。この方法は指板を削る方法よりも弦高を下げることができます。しかしながらネックを一度外すわけですから音質が微妙に変化することもあります。
1934年に14フレット・ネック・ジョイントのD-28が52台誕生しました。製造初年度のスペックは表板にアディロンダック・スプールスが使用されています。Xブレーシングのクロス位置はサウンドホールから1インチです。そもそもこの位置ですからフォーワード・シフテッドと言う用語は80年代?基準ですかね?又、インフォースバーのトップ側にトップ・プレート・ブレースがありませんでした。1935年にカタログに登場して100ドルでした。
余談ですが日本は昭和10年です。翌年、作詞:門田ゆたか氏、作曲:古賀政男氏、歌:藤山一郎氏による「東京ラプソティー」がヒットしたそうです。YouTubeで聞くと明るい良い感じの曲です。エレキギターのリフが入っています。いつ録った音源かわかりませんが。
ギターに触れてみよう!第2弾 サウンドポートって何?
最近、話題のサウドポート(サイド・サウンドポート)って何?雑誌とかで取材されていてなんとなく意味はわかりましたが実際に音を聞いてみないことにはなんともねー。って思っていました。楽器店にもいくつか展示されてますので試奏させてもらえばそれでも良いのですが。そこはギター工房ですので実際に開けてみることにしました。
結論から先に言いますと。まず低音の響きの違いがわかります。指弾きでも音の響きや伸びが気持ちいいです。ピックでストロークをガンガン弾くと「ごっー」とうなりというかうねりが聞えます。高音、中音も違いがわかります。ギターの個体差もあると思いますが。
通常、アコースティックギターには大きな穴がトップ板(表側)に開いていますね。この穴をサウンドホールと言います。その為、音は前面に出ていきます。演奏者には前面に出ている音とは少し異なる音色が聞えています。そこで演奏者に近いサイド板(側面)に穴を開けて前面に出ている音に近い音を聞えるようにと言う目的で1980年代前半頃から試作されていたようです。そのあたりの詳しくはアコーステックギターマガジンVol.92号を参照ください。
今回のギターはYAMAHA LL6 です。LL Series では最も廉価版ですが、表板がイングルマンスプールス単板でA.R.E処理が施されいます。裏・側板はローズウッドの合板です。いきなり単板に穴を開けるのもいかがなものかなぁと思い、合板仕様のギターを探していました。申し分ないギターが近くの中古ショップにありました。ネックコンディションがちょっと?って感じで弾きにくい状態でフレットもまぁまぁ凹みがありました。その辺りも含めて取り掛かることにしました。
先ずは、リフレットを考えましたがフレットを抜くついでにポジションマークを変えることにしました。ペグも頂き物ですがGOTOHのSG301に変えました。ナットとサドルも新しく交換しました。・サウンドポートの追加工 ・フレット交換 ・ナット交換 ・サドル交換 ・ポジションマークの変更 ・ペグ交換 といろいろ施しました。なかなか良い感じです。ペグの形状がロックテイストを感じて気に入ってます。ポジションマークもグレードが上がりました。もともとピエゾのパッシブピックアップが内蔵されてました。ローズウッドの柔らかいところの音色がよく伸びてます。イングルマンスプールスの特性かもしれませんね。A.R.E処理もされており響きに巾が感じられます。これはちょっとしばらくハマりそうです。
サウンドポートの形状は楕円にしてみました。先ずは無難な形状から試作しました。
改造の手順は
- 1. CADを使って楕円を描き、実寸形状にプリントアウトします。テンプレートです。
- 2. ギターを演奏する状態に抱えて左右の耳の間のセンターを位置決めします。
- 3. 楕円の縦方向中心とボデイー側板の上下の中間位置を耳間のセンターに合わせます。
- 4. ステック糊を使ってテンプレートをボディーに貼り付けます。
- 5. φ8mmのドリルで楕円の円周の内側に沿って数ヶ所の穴を開けます。
- 6. のこぎりを使って穴と穴を切り離します。
- 7. 円柱上の棒にサンドペーパーを貼り付けて穴を成形します。
- 8. サンドペーパーの番手は#120→#240→#320と目を細かくしていきます。
- 9. テンプレートを剥がします。
- 10. 切断面にオイルジェルを塗布します。乾燥後#600サンドペーパーで磨きます。
- 11. オイルジェルの塗布と磨きを数回、繰り返します。
- 12. 仕上げは#1000→#1500→#2000と番手を上げて磨きます。
- 完成です。
このギターを試奏できます。南砺市高儀にある古民家カフェ「一福」さんに置かせてもらってます。ご自由に手にとって触れてみて下さい。
「一福」さんへはこちらです。↓
お薦めのランチです。素材が活かされてます。おいいしいですよ。
KODAIRA AST-150S ナット&ペグ交換のご依頼
小平ギターのAST-150Sのナットとペグ交換のご依頼です。
ペグはストリングポストの先端にベアリングが付いているタイプに変更を希望されました。GOTHO 35AR1600のペグポスト先端にベアリングが付いているタイプを特注しました。これは先端のベアリングがヘッド木部のポスト穴に直に接触します。その為、ストリングポストは木部に直に接触しないためスムーズにペグを回すことができます。「カッキン!」がなくなります。
ナットはご希望の弦間寸法に合わせて製作しました。
表板はジャーマンスプールス製です。画像ではわかりにくいですが品のある白さが際立ってとても美しいです。ペグの納期が予定では1ヶ月でしたがそれよりも早く納品されました。オーナー様の発表会に間に合ってよかったです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
ストラトボディーリフィニシュ完了
ウクレレ弦交換のご依頼
Gibson レスポール 全体調整のご依頼
Gibson レスポールの全体調整のご依頼です。
調整内容は
1.1弦と2弦の14,15フレットにバズが出ていたのでフレットの摺り合わせ
2.トラスロッドにてネックのソリを調整
3.ブリッジがラッピアラウンドにチューン・オー・マテックが組み合わさっているコンビネーションタイプでした。弦高が凸凹していたのでサドルにて調整しました。
1953年Modelからラップアラウンドと呼ばれているブリッジに変更されました。オクターブチューニングが手間だったのか1956年Modelからチェーン・オー・マテックが採用されてより正確なピッチ調整が行えるようになりました。ギブソン・レス・ポール・モデル生誕70周年、力強いサウンドとトップカーブの造形美に惹かれ憧れた方も多いと思います。今や多くのアーティストが手にしていますが、レス・ポールに人気の先鞭を付けたのはエリック・クラプトンだそうです。レス・ポール本人が指向した音とは異なる方向で創造されたサウンドだったかもしれませんが、思わぬ人気の高まりを受けてギブソンの看板モデルになって行きました。レス・ポール本人もノイズに強いロー・インピーダンスのピック・アップを開発するなど多くの人たちによって飽くなき音の創造が重ねられたことが名器と呼ばれるゆえんでしょうか。
ちなみに私の友人にレスポールが大好きすぎる人がいます。どこがどういいのか?聞いてみても、とにかくなにはともあれ好きだそうです。好きだという理由に訳などいらない。そういうものかもしれませんね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Bill's Brother's テレキャスター全体調整のご依頼
Bill's Brother's 全体調整のご依頼です。
1.全体調整 2.ハイポジションのバズ修正 3.ブリッジ取付ネジの交換が今回のご依頼内容でした。
調整内容はネックコンディション、ナットの状態、弦高、オクターブ調整、ピックアップの高さ調整、電装類の点検します。ガリ音はわりとジャックが原因のケースが多いです。接点復帰オイルで解消します。
ハイポジのバズはフレットの凹凸もありますが、ネックのソリ、ネジレも影響しています。その辺りを調べて状況とご要望に合わせて対処します。
ブリッジの取付ネジはサイズ、カラー、頭の形状と多種多様ありますね。なんとか見つかってよかったです。
最後にクリーングをします。
Body色がシースルーのムラサキをサンバーストされています。ペイズリーのような模様が入ってます。金属部分のゴールドがよく映えてます。画像ではわかりにくいですが実物はかっこいいです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
TOKAI SG 全体調整のご依頼
TOKAI SG の全体調整のご依頼です。
今回のご依頼内容は弦高の調整とナット交換がメインの調整でした。フレットの凹凸もあったので摺り合せも行わせていただきました。
リペア内容
1.ネックコンディションの調整(トラスロッド調整)
2.ナット交換
3.フレット摺り合せ
4.弦高調整
5.ピックアップの高さ調整
6.電装類の点検
7.オクターブ調整
8.ストップテールピースの高さ調整
9.クリーニング
10.弦交換
最近、又 Japan Vintage が注目されていますね。ざわついているようです。良質の材が減少している近年ですが、惜しみなく使われていた頃のギターに憧れを抱かれる方も多いと思います。コピーモデルでありながら本家を凌ぐと言われる東海楽器製のSGです。コンデンサーがオレンジドロップで、改造されたのかオリジナルなのかはわかりませんが、いい音してました。本体の作りの良さが引き出しているようです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
SG と言えば AC/DC が思いつきますね。ファンにとって SG は必要不可欠ではないでしょうか。当時、憧れてギターを手にされて始められた方もいらっしゃると思います。当時を思い出して早速、アンプにシールドをつないでドーン!とやってみたくなりますね。そして、シールドをつなぐ前にアンプの電源をいれてしまってガッガッ。あるあるですね。
GRETSCH G6119 点検のご依頼
GRETSCH G6119 点検のご依頼です。
前回の全体調整から半年ぐらい経過しました。その際はフレットのバリとストラップピンのゆるみを補修させていただきました。
今回の点検内容は
1.ネックコンディションを確認、ほぼフラットでした。
2.6弦の7フレットと8フレットに微かなバズがあったのでフレットの摺り合せを行いました。
3.リアピックアップとトラスロッドカバーにもゆるみがあったので増し締めをしました。
4.弦高も調整したのでオクターブも調整しました。
5.電装パーツも点検しました。
ボディー色のダークチェリーがとても素敵です。おしゃれというか渋いと言うか良い感じですね。エボニー指板の黒色も際だっています。手に持って抱えたかんじもビグズビーのトレモロユニットがとてもいいバランスで弾きやすいです。フルアコの鳴りも気持ちいいです。1本欲しくなりますね。
このギターは当初、テネシアンと呼ばれていてその後いろいろあってテネシーローズと呼ばれるようになりました。ビートルズのジョージ・ハリスンがデビュー当時からGRETSCHを愛用していたことが知られていますね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Epiphone レスポール 塗装タッチアップのご依頼
不具合箇所の修理とヘッド裏の打痕の補修依頼です。
不具合箇所は
1.PUセレクトSWの破損 → SWを交換
2.フロントトーンが効いていない → ポットとコンデンサーを交換
その他、クリーニング、フレット磨き、弦交換、オクターブチューニングも行いました。
塗装は打痕の周辺部を削り、シーラー → 着色 → トップコートの順で補修しました。
オリンピックホワイトのボディー色とペグやT.O.P&S.T.Pのゴールドがとても映えてます。そしてコントローラーのブラックがそれらを引き締めてますね。画像で見るよりもいいかんじでした。ペグもマグナムロックに変更されていてチョーキングをしても狂いにくいのでこれもいいかんじですね。
Epiphonは来年2023年で創業150周年になります。ほぼほぼ日本に蒸気機関車が走り出した頃です。ギリシャでバイオリンなどのリペアショップから始まり、その後、アメリカに渡りました。Les Paul 氏が夜な夜なEpiphoneのニューヨーク工場で研究に明け暮れ作り出したソリッドボディーの原型がのちの Gibson Les Paul Model へと展開していきました。Epiphoneでは現在、様々なスタイルと価格帯の製品が展開されています。多くのファンがそれぞれの音楽を楽しんでいますね。この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
SCHECTER BLACKJACK SLS 全体調整のご依頼
全体調整のご依頼です。
調整内容
1.ネックコンディション調整(トラスロッド調整)
2.ナット/サドルのチェック
3.弦高調整
4.オクターブ調整
5.クリーニング(フレット研磨含む)
6.電装類チェック
7.ピックアップ高さ調整
サステニアックのピックアップがフロントに搭載されています。2WAY ON/OFFスイッチと3WAY モードスイッチで原音/原音+オクターブ/オクターブの音が選べます。アーミングをすると音の変化がよくわかります。音作りにいくつもバリエーションがもてますね。フロイドローズなのでアーミングをしてもピッチのズレも少なくていいかんじです。ダークブルーにサンバーストが映えてかっこいいです。
ニッキー・ストリングフィールドがこのモデルをベースにしたのか?その辺はわかりませんが、シグネイチャーモデルがでています。メロデックメタルの楽曲でギターサウンドが満載です。往年の時代を思い起こさせるリフがいいかんじですね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender CN-140SCE 弦高調整のご依頼
弦高調整と合わせてフレットの摺り合せのご依頼です。
調整内容(全体調整)
1.現状確認から始めます。(レギュラーチューニングにてネックコンディション、弦高、ナット溝の高さ、バズなど)
2.弦を緩めて状態の変化量を確認します。
3.次にトラスロッド調整をします。トラスロッドの状態が現状どのポジションなのかを確認し、先程の変化量からおおよそのポジションに調整します。
4.弦を張ってネックコンディションがフラットの状態か確認します。O.Kであれば弦を張った状態でフレットの摺り合せを行います。
5.フレットを成形(摺り合せした場合)、研磨します。(指板もかるく研磨してます。)
6.再度、バズ、ビビリ音、弦高を確認します。
7.ナット溝の状態を確認してサドル高さを調整し弦高を整えます。(弦高はお客様のご要望に合わせています。)
8.オクターブチューニングを行います。(エレキギターの場合、アコギは確認して余程であればサドルのあたり位置を調整します。)
9.ピックアップの高さ調整を行います。(エレキギターの場合)
10.電装品の状態確認(ガリなどがあれば接点復帰などを試みます)
11.しばらく休ませてから実際に弾いて確認します。
12.クリーニングします。(指板にはワックス&オイルを塗布してます。ボディーにはポリッシュしてます。)
以上が概ねの内容です。あとは気が付いたところがあれば行っています。
フィンガーピッキングをするので弦高を限界まで下げたいとうご要望でした。ガットギターですので弦の振幅が大きいこともあり弦高をさげていくとフレットの微少な凹凸がビビリ音を出してしまいますのでとても微妙な調整が必要です。更に半音下げでも演奏されるということでしたのでかなりシビアでした。現物を削り過ぎるとその時点で再製作になるので仮のサドルを使って試しながら高さを決めて対応しました。
このギターはナット巾が43mmでアコースティックギターと同様の演奏性です。ナイロン弦の場合、弦間が狭いと押し指に弦が触れやすくなりかなり指を立てて、気を使いますが、なぜかこのギターはそれほどでもなかったです。普通のアコギの感覚で演奏できました。これはちょっとした衝撃でした。Top板はソリッドのシダーでサイドはオバンコールだそうです。シダーの軽いねばりとオバンコールの丸味がナイロン弦のやさしさを引き出していていいかんじでした。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender ストラトキャスター リフレット(EVO-Gold)のご依頼
Fender ストラトキャスター リフレット(EVO-Gold)のご依頼です。合わせてアーミングの際の音程ズレの対策を行いました。
リペア内容 (今回は多彩です)
1.リフレット(フレットの交換作業)
フレットは EVO-Gold を使用させていただきました。硬度 HV=250 でステンレス(HV=300)よりは柔らかくニッケルシルバーとステンレスの中間ですが十分に硬い部類で耐久性も高い素材です。メーカーはJescarです。ニッケルが使用されていないので素材色はゴールドです。画像ではわかりにくいですが赤味のあるゴールドです。音質はステンレスのような硬く、カドのあるギラギラ感はありません。音の切れ味も柔らかい感じです。どちらかというとニッケルシルバーに近いです。耐久性があってニッケルシルバーのような音色、弾きごこちといった感じです。ステンレスとニッケルシルバーのいいとこ取りってかんじですね。
難点は作業の難易度が高いというところです。形状記憶合金とは言いませんが近い性質があります。フレットを打つ際に指板のR(アール)に対してフレットにもアールを付けて打ちます。これはフレットが浮ないようにするためです。いちおうアールは付きますが曲げ方に工夫(技)が必要です。又、Jescar製のフレットはタングの巾もやや細めなので少し加工も必要です。フレット打ちの際は凹凸を極力なくし、浮きも無いように気を配りながら行いますが、今回はいつもよりも慎重に作業しました。
2.ナット交換
ナットの素材は今回、TUSQ(タスク:人工象牙) を使用させていただきました。TUSQは弦振動の伝達が象牙のように効率よく高音から低音まで倍音成分を含んでいるという特徴があります。くわえて潤滑性がよくチューニングが安定するという一面もあります。お客様からアーミング後の音程のズレを少なくしたいという要望があり、弦が擦れ合う箇所を改善する目的で今回、TUSQを使用しました。音質に関してはアコギで試された方は高音の変化がわかりやすかったと思います。潤滑性はエレキのほうがチョーキングの違いでわかりやすいと思います。あえて難点をいうと経年変化で茶色くなることですね。外観上ですね。
3.ストリング・リティナーの交換
Fenderの純正にこだわる方にはちょっとまったかもしれませんが、弦との接触面積の少ない形状のタイプに変更させていただきました。これもアーミングにより音程ズレ対策のひとつです。摩擦している箇所の改善です。
4.パワースプリングの交換
スプリングの個体は交換前よりも強いものに換えましたがアーミングの感触は柔らかくなりました。目的は音程の安定です。ブリッジの調整にも係わります。
5.ブリッジ調整
アーミング後のイナーシャブロックの位置復帰が安定するように調整します。
6.弦高調整
7.オクターブ調整
8.ピックアップの高さ調整
9.電装品のチェック(ガリなど)
10.弦交換 (必要以上にポストに巻き付けないようにしています)
今回のご要望は 1.アーミング時の音程の安定 2.音の切れをはっきりよくしたいという内容でした。アーミングに関しては音程の安定がとてもよくなりました。押し弦している指の感触やチューニングメーターの動きで確認できました。若干、アーミングの感触が柔らかくなりました。音の切れに関しては感性にもよりますがフレットによる変化は少なかったように思えます。このあたりも EVO-Gold はニッケルシルバーに近いです。
カッティングを好まれるということで音の切れに関しての拘りも持たれていて、他のギターでステンレスフレットにも触れていただき、感触を確認していただきながら相談も重ねていただくことができました。
この度はリペアのご依頼をいただき又、お店にも何度か足を運んでいただき誠にありがとうございました。
クラシックギター ペグ&弦交換のご依頼
クラシックギターのペグと弦交換のご依頼です。
壊れていたペグを交換して弦を張り替えてクリーニングをさせていただきました。古いギターでご兄弟が使われていらしたということで思い出も詰まった大切なギターです。
鈴木バイオリン製のクラシックギターです。鈴木バイオリンは明治20年創業です。バイオリン製造から始まり大正3年からギター製作を始められました。現在はギターの製造・販売はされてないようです。このギターの製造年はわかりませんでしたがおそらく50年ちかくは経過していると思われます。接合部のはがれなどもなく丁寧に作られていました。現存するギターに今回、携わることが出来てとても良い経験ができて感謝しています。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Morris S61 弦高調整のご依頼
弦高調整のご依頼です。
作業手順
1.現状把握 チューニングをして弦高、ネックコンディションを確認します。その後、弦を緩めてネックコンディションを再度、確認します。
2.トラスロッドの状態確認 現状の位置がロッドの効き始めからどの位置にあるか確認します。
3.ネックがフラットの状態になるようにロッドを調整しますが個体差があり出来ない場合もあります。
4.弦を張って状態を確認します。
5.ナットミゾ高さの状態を確認します。適切な高さに調整します。
6.弦高を確認します。サドル高さの調整量を考察します。
7.必要であればサドル高さを調整します。
8.弦高を確認します。OKであればバズを確認します。
9.バズがあればフレットの摺り合わせを行います。
10.摺り合わせをした際は、フレットの成形・研磨を行います。
11.最終確認をして終了です。
「ナチュリバーブ」って何?
アコーステッィクギターにピックアップを取付けて音声信号を出力してアンプから音を出すということは現在では普通に行われています。ギターとアンプの間にエフェクターを介してリバーブやエコーといった音色の操作も可能です。
この「ナチュリバーブ」という器具は電源を使用しなくても生音にリバーブがかかるというものです。今回の依頼主様のギターに取付けられていたので調べてみました。
まず、ギターへの加工が不要です。穴とかは開けなくてもいいです。強力な磁石で表板を挟んで取付けます。アンプに繋がなくても生音にリバーブがかかります。取付位置はお好みの場所へ取付けられます。と言ってもブレーシングやサドルがあって、ある程度の範囲です。
仕組みは表板の振動がこの「ナチュリバーブ」に伝わって「ナチュリバーブ」が振動します。その振動が再度、表板に伝わってリバーブ効果を発揮するというものです。格好はバネがいくつか取付けられています。
「大リーグボール養成ギプス」をイメージされた方もいらっしゃると思いますが、そうではありません。ブリッジに近い位置でXブレーシングの下側の空間に取付けると効果があると思います。効果については個人差があると思いますが興味のある方は試してみるのも楽しいかもしれませんね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
追記
ここ、高岡市では現在、高岡市美術館にて「バンクシーって誰?」展が12月6日(火)まで開催されています。会期が終わりに近く、休日は混み合っているようですが、平日はゆっくりと写真なんかも撮れますし、のんびりと音声ガイドを聞きながらも楽しめます。ちなみに音声ガイドは俳優の中村倫也です。先着で画像のようなオリジナルファイルも1枚もらえたりします。
ストラップピン穴修理のご依頼
Fender ストラトキャスター ストラップピン穴修理のご依頼です。
使用頻度によりますがストラップピンはゆるんできます。その都度、締め直してしばらくは大丈夫ですが、木ネジですからネジ山もグダグダになります。演奏中に外れて、落下して打痕が付いたりするとショックですね。直しておくことをお薦めします。
木の丸棒をピンの止穴の径に合わせて成形して塞ぎます。再度、止めねじの径に適した下穴を開けます。
木ネジを外して再度、締め直す際はコツが必要です。木ネジはタッピングですのでネジ山を切りながら締め込んで行きます。一度付いたネジ山に沿って再度ねじ込むには、まず逆方向に回してコッンとアタリがついたところからねじ込みます。
ボディーカラーがレッドとパーツ類がゴールドというカラーリングです。いけてます。画像ではわかりにくいですが、ピックガードがヘアーライン仕上げでピックアップとコントローラーのホワイトを際立たせています。おしゃれです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender ストラトキャスター 全体調整のご依頼
Fender USA ストラトキャスターの全体調整のご依頼です。
今回は、フレット摺り合わせと全体調整を行いました。
調整内容
1.ネックコンディションの調整・・・とても状態の安定したネックでした。弦を張っても緩めてもほぼフラットな状態でした。あえてトラスロッドを調整することはしませんでした。
2.フレット摺り合わせ・・・基本、摺り合わせは弦を張った状態で行います。ネックコンディション調整後の状態をキープして行います。今回も同様におこないました。
3.ナットの調整・・・フレット摺り合わせにて状態が以前と異なりますので高さを確認し、調整を行います。
4.サドルの調整・・・弦高調整と合わせて指板のR'に合わせて調整します。
5.オクターブ調整・・・チューナーはラインINを使用しています。
6.電装類のチェック・・・ピックアップの高さ調整、ガリの有無など
7.クリーニング
フェンダー・ストラトキャスターはジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック・・・、多くのミュージシャンによって今日までに発展し進化もして人気を得ています。リッチー・ブラックモアもその一人でしょう。
リッチーはハードロックバンドの代表格、ディープ・パープルのギタリストで、第3期まで加入していました。(2022年現在は第9期だそうです)あの頃はサウンドはもちろんの事、メンバーの脱退も派手なところがなんかかっこよかったです。ツアーの途中でメンバーチェンジなんてことも普通にへっちゃらでした。当時、ギターがどうのこうのアンプがどうのこうのとそっちに夢中で、方や佇まいや衣装が華麗だったクイーンに夢中の女子から見れば面倒くさい男子だった方もいらっしゃると思います。
2023年に来日公演が決定だそうです。オリジナルメンバーはドラムのイアン・ペイスだけになってしまいましたがボーカルにイアン・ギャラン、ベースにロジャー・グロヴァーがもどってきてます。キーボードのジョン・ロードの奏でるハモンドオルガンは残念ですが想像になります。
と言ったことを依頼主様とお話できて楽しかったです。ちなみに依頼主様はかわいらし女子の方です。でもハードロックは聞かれたりコピーされたりしてらっしゃるということです。このことを面倒くさい男子に伝えたら、勝ち誇ったような顔をするのでしょうか?だとしたら正真正銘の面倒くさい男子と言われてもしかたないですね。まぁ、ここまできましたから面倒くさいままでいけるところまで・・・それもいいと思います。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Takamine NPT-115 全体調整のご依頼
Takamine NPT-115 全体調整のご依頼です。
弦高の調整がメインでのご依頼でした。
弦高が高くなってくる原因には
1.ネックが順ゾリしてきている。
2.ボディーのブリッジ下側が膨らんできている。
3.ネックとボディーのジョイント部でネックが起き上がってきている。
4.そもそも調整が高い。
などです。これらが重なり合って現在の弦高になっています。
作業は一つ一つを調べてコンディションを調整していきます。トラスロッド調整だけで解消することもありますが場合によってはそれなりの処置を施すこともあります。ご希望をお伺いして現状を説明させていただき相談しながらリペア方針を決めさせていただいてます。
今年、2022年もあと半月になってしまいましたが、タカミネ・ギターは今年で60周年、祝還暦です。エレアコが製品化されたのは1978年。以降、国内外の多くのミュージシャンによって数多くの名曲がプラグインで奏でられすばらしいパフォーマンスを支えてきています。又、発売されているモデルは豊富なバリエーションです。多様な発想を形にされています。気にいっている点を上げるとたくさんあります。ここで述べるよりは一度、手にされるとその素晴らしさがわかると思います。
ご依頼主様もリペア後、手に取って喜んでおられました。この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Seventy Senen Albatross コンデンサー交換のご依頼
Seventy Seven ALBATOROSS-YZKR-SP21 コンデンサー交換のご依頼です。
トーンコントロールが効かないということで修理のご依頼をいただきました。
コンデンサーが壊れているか?又はポットが壊れているのか?あるいは断線か?など原因を調べて対応致します。ポットの抵抗値は可変も効いていて大丈夫でしたが、コンデンサーの足が本体の根元で切れていました。こうなってしまってると交換です。
コンデンサーはVitamin-Qです。通称、ビタQです。オイル含浸の紙とアルミ箔を組み合わせたコンデンサーです。丸味がある音でウエットな感じがあります。ご依頼主様は温かみのある音が好みということでしたのでちょうどよかったかなぁー。と思います。コンデンンサーを交換しただけでも音質は変わります。いろいろ試されるのもいいかもしれません。
Seventy Sevenは1977年設立のアコースティックギターブランド、ヘッドウェイを継承するジャズモデルラインです。国産メーカーです。ALBATROSSシリーズはセミホロウ構造とのマッチングを考慮してAlnico2(10Al,19Ni,13Co,3Cu,Bal,Feの合金)マグネットにコイルのターン数を控えて低出力にするというこだわりを持ったギターです。巻数を控えると高域特性が損なわれません。そして、前述のビタQで、芯のあるやわらかい高音域が効いてきますね。なかなかいけてます。そしてヘッド、指板、ピックガードに施されたインレイは桜のデザインです。ボディーのトップは桜材が使用されています。夜桜をイメージして製作されているそうです。おしゃれです。指板にインレイ、こういうのはけっこう好きです。
2022年も本日までになりました。多くのお問い合わせやリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
Gibson Firebird ヘッド部欠け修理のご依頼
Gibson Firebird ヘッド部欠けとストラップピン穴修理のご依頼です。
ヘッド部の欠けは破損した箇所を接着し塗装を施してきれいに直りました。接着だけでは境目が目立ってしまい欠けた箇所の貼付けた感がわかってしまいます。塗装にてタッチアップすると全くわかりません。よほど目を凝らしても説明されなければわからないぐらいです。
ストラップピンの穴径は取付けたいピンの径が細かったので現状の穴をふさいで開け直しました。
1963年に Firebird が誕生しました。うさぎ年です。今年、還暦です。当時、Fender社に対抗して新型機種として開発されました。デザインはカー・デザイナーを登用し、どこかギターらしさがあります。フライングVやエクスプローラーにはない上品さがFirebirdにあるように感じます。ネック構造がスルー・ネック・ボディーです。これもGibsonらしいですね。なかなか現物を目にする機会がないせいもあってか本当にかっこいいです。ミニ・ハムバッカーのシャープな音質がこれもデザインを際立たせているように思います。ここまでかっこいいとなにを着てどんな佇まいでどう持ってどうのこうのイメージしてしまいます。Fashionを無視できないそんな威厳すら兼ね備えたギターに思えます。どんなミュージシャンがどんな音楽性と佇まいでこのギターと向き合ったのかとても気になります。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA GC-10M サドル交換のご依頼
YAMAHA GC-10M サドル交換のご依頼です。
サドルを削られて上手く行かなかったということで交換を依頼されました。同時に弦高が高いので低くされたいと言うご要望もございました。
ネックコンディションの状態が順ゾリしていました。トラスロッドはありませんので調整となるとサドルを削るしかなく削れる範囲も限りがありました。クラシックギターとしての弦高としては若干、高めですが許容範囲には収まりました。更に低くするとなると指板を削るかネックリセットということになります。今回はしばらく弾いてみるということです。
1974年製のギターです。オール単板の作りでした。しばらく弾かれてなかった様子ですが弾き込めば音が出てくる感じがしました。ラベルに製作者のお名前が書かれています。加藤俊郎氏です。1974年当時、GC-30A という最上位モデルの開発をされた方です。GC-30A は側板・裏板がハカランダですが GC-10M はいわゆるローズウッドです。しかし、現在となってはローズウッド種のすべてがワシントン条約の制限下になってしまってますので貴重な材で作られていることにかわりありませんね。
こちらの依頼主様はいとこから譲られたと言うことです。こうしてリペアされて手にとって弾かれると前の持ち主様にもこのギターにも良いことをなさってると思います。またひとつ、貴重なギターが人の温もりで音を奏でることができました。この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA LS16 ARE 全体調整のご依頼
YAMAHA LS16 ARE 全体調整のご依頼です。
今回は弦高が高くて弾きにくいと言うご相談でした。ネックコンディションからトラスロッド調整、ナット、サドルの調整、フレット研磨、クリーニングを行いました。
YAMAHA アコースティックギターは現在、販売されている全モデルにA.R.E.(Acoustic Resonance Enhancement)という木材改質技術が施されています。(詳しくはメーカーのHPを参照下さい。)
「ビンテージ」よく耳にします。ジーンズでは米国メーカーの「501XX」大戦モデルとか1947モデルとかあります。個人的には66モデルの細めのデザインが好きです。復刻版なんかも出ています。国産レプリカメーカーの生地、縫製、デザインの質感がとても高く好きで穿いてます。旧式力織機で織り上げた生地が味わいのある色落ちをかもし出します。タテ落ちとかヒゲ、ハチノス、カッパリング、サイドシームのアタリとか十人十色で「ジーンズを育てる」なんて言われています。
ギターも「ビンテージギター」があります。「ビンテージの枯れた音」よく言われます。木材の主成分はセルロースが50%、ヘミセルロースが20~30%、リグニンが20%~30%です。セルロースは骨格でヘミセルロースは繊維、リグニンはセルロースとヘミセルロースを結びつける接着材のようなものです。ギターを長年弾き込んでボディーに振動を与えることでヘミセルロースの分解が進みます。それによりリグニンとの境に隙間が出来てきます。その為たわみやすくなってきます。それにより音の伝達速度を高めます。同じようにセルロースへ振動を与えることで結晶化が進みます。これは弾性率の向上になります。もとに戻ろうとする性質が向上するというです。つまりは音の立ち上がりを速くするということになります。と言うのが「枯れた音」のうんちくです。ギターを弾き込んで「音を育てる」、弾き方も十人十色ですので同じギターはない、唯一無二ということになりますね。
A.R.E.とは長年弾き込まれたギターのような豊かな鳴りを実現した技術です。実際、聞いてみると感じることが出来ます。気持ちの良いいつまでも弾いていたい心地よさがあります。一度、試奏されてもいいと思います。
あまり難しく考えずに、とにかくギターと向き合って弾き込んでいるといつか自然になんとなく感じるものがあります。「なんかいいなぁ」と感じるものがあります。ビンテージギターでもNew Bornギターでもあります。理屈ではない感情の動きをギターにもらってます。とても大切なものだと思います。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Epiphone casino パーツ交換のご依頼
Epiphone casino のテールピースとサドルの交換のご依頼です。
トラピーズ・テールピースはストップ・テールピースよりも弦の張りが緩やかになります。その為、押し弦が少し楽です。フルアコという構造上、剛性を考慮してトラピースが採用されたと思います。
サドルをTASQに変更されました。TUSQ(人工象牙)はサスティーン(余韻)や倍音が優れていると言われています。感じ方には個人差がありますが確かに牛骨との違いがわかります。今回の場合は鉄からの変更でした。
Epiphone casino はGibson ES-330 のエピフォン版として1961年にデビューしたので今年で62才です。先輩です。ビートルズが愛用していたことで有名です。フラッグシップモデルではなくむしろ廉価版ですが、エピフォンを代表するモデルです。ビートルズが愛用した理由については諸説あります。搭載されているピックアップとかボディー構造、ネックジョイントなど個体に対してや当時のギブソンとエピフォンの様子とかいろいろなファクターから想像できます。あれこれ考察するのも楽しいです。きりがないのでまずはビートルズを聞いてみました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
ポールリードスミス(PRS) リフレットのご依頼
ポール・リード・スミス(PRS) リフレット、ナット交換、ジャック交換、Body研磨のご依頼です。
指板側面の塗装が酷く剥がれていたのでリフレット後に塗装を施しきれいにさせていただきました。ナットはブラック素材のTUSQを使用しています。引き締まった感じがかっこいいです。ジャックはスイッチクラフト製に交換して、Bodyはコンパウンドを細目→極細目→超微粒子へと3段階で磨きくすみも取れてきれいに艶が出ています。ネックコンディション、弦高調整、オクターブ調整、ピックアップ高さ調整も行いました。
カルロス・サンタナがPRSを愛用していることはよく知られています。2010年にリリースされたアルバム「ギター・ヘヴン〜グレイテスト・ロック・クラシックス〜」のジャケットのギターもPRSです。このアルバムはカバーアルバムで4曲目にビートルズの「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」が収録されています。クラプトンと聞き比べてみるのも楽しいです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
S.krosawa C.G フレットバリ取りのご依頼
クラシックギターのフレットバリ取りのご依頼です。
ここ北陸でもお部屋の暖房器具がエアコンというご家庭が大半なのではないかと思います。エアコンを使用すると室内の湿度は40%以下になり乾燥した状態になります。加湿器を使用して調整していらっしゃる方もおいでのことと思います。過度な乾燥は風邪の原因で気をくばられていると思います。ギターも乾燥してくると木製ですので影響を受けて変化もします。「なんかいい音してる。」という感じだけならいいのですがネックコンディションも変化します。ネックが反ったりします。また、この時期、目立つのはフレットのバリです。フレットの両端がほんの少し出っ張ったりします。今まではあまり気にならなかったかもしれませんが乾燥で木が収縮して指に引っかかったりします。出っ張った部分を「バリ」と言っています。9フレット周辺が多いです。専用のヤスリを使って出っ張った部分を削ってバリを取り除きます。
こちらのギターは黒澤澄雄氏によるハンドメイドギターです。1963年にスペインに渡って技術を学ばれたそうです。60年前です。失礼ながら詳しくは存じ上げていませんが日本のギター製作の黎明期を築かれた方だと思います。そのような方が製作されたギターのメンテナンスに関わり合えるということに感謝したいと思います。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Gibson ES-335 ナット交換のご依頼
Gibson ES-335 ナット交換のご依頼です。
ナットを交換して弦高を調整して弾きやすい状態にしたいというご希望でした。消耗等でナットのミゾ深さがバラついていたので新しく製作し交換しました。
塗料がナットにも塗布されている場合、ナットの境界に切れ目を入れてから外します。
Mr.335と言われている ラリーカールトン ラジオなんかで「スマイルズ&スマイルズ・トゥ・ゴー」がよく流れていますね。又、特に「Room 335」が有名ですね。スティーリーダンに「ペグ」という曲があります。この2曲は2つのコードチェンジが同じです。レコーディングでセッションしていた時にそれが気に入って「ペグ」という曲からインスピレーションで「Room 335」が生まれたということです。ラリーによってES-335は有名になったとするとスティーリーダンの存在もES-335に影響を与えているということになりますね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
HISTORY NT102 ピックアップ取付のご依頼
アコースティックギターにピックアップを取付けるご依頼です。
ピックアップは L.R.Baggs Anthem SL を取り付けさせていただきました。このピックアップの特徴はマイクとピエゾをブレンドして出力することにあります。リアルでエアー感のあるサウンドが得られました。サウンドホール円周上にボリュームとゲインコントローラーを搭載しているので調整も手軽に行えます。マイクの比率を少しピエゾより強めにするといいかんじでアコースティックらしい音が再現でき、指のスライドによる音も雑味がなく良かったです。
HISTORY NT102 このギターの特徴はいくつかありますがフレアード・バック・ボディーと称されている形状に「おっ!」と目に留まるものがありました。その名の通りに裏板が膨らんでいます。それにより音の響きに遠投感をだしているというのがメーカーのセールスです。フラット・トップとかアーチド・トップというのは表板ですが通常、裏板はフラットのものもありますが僅かに膨らんでいます。ゆるーくカーブを描いています。ですがこのギターはあきらかにその名の通りです。どのようにして裏板を成形されたのかとても気になるところです。又、オール単板でペグもGOTHO製の510を搭載されています。ドレッドノートのもつサスティーンの伸びがなんかいい感じでした。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
T.nakade C.G フレットバリ取りのご依頼
クラシックギターのフレットのバリ取りのご依頼です。
昨今、多くのご家庭ではエアコンで暖を取られていると思います。加湿器を導入してもお部屋の湿度は40%ぐらいではないでしょうか?乾燥しすぎてませんか?でもあまり神経質になるのもどうかな?とも思ってます。自分と同じように生活してめぐる季節をすごして身近に寄り添っていてくれればそれでいいのではないでしょうか。人が風邪をひくようにギターも調子が悪くなることもあると思います。
中出敏彦氏による1974年製のギターです。側板、裏板はハカランダです。
画像ではわかりにくいですがBODYの塗装はシェラック(セラック)塗装です。セラックとはカイガラムシが分泌する虫体被覆物を精製した樹脂状の物質です。ラッカーがまだ無かった頃、このセラックを使って塗装をしていました。虫が出す分泌物です。と書くとちょっと引かれるかたもいらっしゃると思いますが。精製されたものは琥珀色のザラメ糖のちょと粗いかんじのものです。
作業はとてつもなく気の遠くなる工程です。時間と心に余裕がないと・・・。
アルコール:セラック=5:1 の比率で溶かします。つまり、塗装膜の5/6は蒸発すると言う具合です。詳細な工程はここでは省略しますが、簡単に言うと塗りと研磨を200回ぐらい繰り返します。乾燥に最低1日必要ですので・・・そういうことです。表板は概ねスプールスですので目止めはしませんが側板、裏板がローズウッドの場合、導管の目止めが必要です。パミスを使って目止めしますがこれも数回繰り返します。乾燥が不充分な状態で作業を進めると溶けてきますので時間がかかります。ラッカーが無かった頃はこうやって時間をかけて作っていたと思うとなんだか静かにゆっくりと時間が流れている中で落ち着いた気持ちで気が散ることもなくそれがあたりまえだったことがうらやましくも思います。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Morris M-01NAT 弦高調整のご依頼
弦高調整のご依頼です。
弦高が高く、7フレットぐらいからバレーコードが押さえにくいということで調整のご依頼でした。ナットやネック状態を確認して調整後サドル高を調整しました。
現在3月中旬です。あと1週間ぐらいで春分です。今年も暖冬で雪も少なく良かったと言えばそうですが、なんとなく肩すかしを食った感があります。まぁこんな年も多くなり慣れてきましたが。38豪雪の時は存在していませんでしたので話に聞いたぐらいですがSL(蒸気機関車)が石動駅で何日も停車したままで倶利迦羅峠を越せなかったとか言われてます。SL?なんか明治時代の話かと感じます。昭和38年冬のことです。今から60年前のことです。高岡市では1月19日から27日の9日間で371cmの積雪があり27日に史上最高の225cmを記録したそうです。高岡市の観測所は伏木という港町にあります。海岸の近くでこれだけ降ったので山間部に近い砺波市や現在の南砺市ではそうとうのことだったと思います。
降雪量の多い少ないに係わらず気温は低かった事には変わりありませんでした。高岡市のある富山県は3方を山に囲われ1方が海に面しています。冬は大陸からの寒波が北アルプスにぶつかり大雪をもたらします。夏はフェーン現象とかで30℃を越す真夏日が続きます。温度・湿度の変化が大きいです。そのせいでギターのネックは動きやすい(反ったり戻ったり)です。ご自身のギターが動きやすいなぁ~と感じられたら。弾かない時は少し弦を緩めておかれたほうがいいかと思います。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Grass Roots レスポール ペグ交換のご依頼
ペグ交換のご依頼です。
3弦のペグが破損されていました。GOTHO製の同じペグを発注させていただいて交換しました。よく似た同じようなペグもあるのですが追加工が必要だったりするので要注意です。納期もいつもお世話になっている業者さんにお願いして比較的短納期ですみました。
ペグの取付穴が緩くなって効かないところを補修してしっかり固定できるようにしました。意外とこのネジが緩いとサスティーンが伸びない感じがします。弦の固定点が柔らかく弦振動を吸収して減衰が速くなるからだと思います。あまり強く締めすぎるとネジが効かなくなるので気をつけて下さい。凹側のネジ山が壊れたことを「ネジがバカになった」「ネジを切ってしまった」なんて言い方をしますね。なんかネジが壊れたみたいな感じがしますね。ネジ山のほうなんですけど。又、鬼目ナットというものがあります。とても強烈な名前です。この鬼目ナットがギターに使われているところを見たことがありません。この鬼目ナットをマシンヘッドとかブリッジなんかに使ったらどうなるんでしょうか?カチンコチンに固定されて・・・。いつの日かサビついて回らなくなったらなおさらめんどうなことにもなりそうですね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Cat's Eyes CE-300T 全体調整&サドル交換のご依頼
全体調整とサドル交換のご依頼です。
Cat's Eyes は1975年に生産を開始したTokai(東海楽器)のアコースティックギターブランドです。C.Fマーティン社と国内向けのOEM生産などの業務提携を結んでいました。70年代当時マーティンのレプリカブランドの中でも精密なコピーで人気がありました。現在でもジャパンビンテージファンに愛されています。
ここ富山県高岡市もすっかり春らしくなりました。古城公園の桜も開花して今週末は見頃ではないでしょうか?高岡古城公園は日本百名城に選ばれている高岡城の城跡です。前田家二代当主の利長によって築城されました。縄張りはキリシタン大名で有名な高山右近と言われています。大手口でお出迎えされています。お堀や石垣が築城当時のものすべて残っているということです。お城ファンのあいだではかなりの人気です。お堀の水はどこから?とか外堀と内堀の水位の違いはなぜ?とか。現在は生い茂った木々が四季おりおりの花や緑で市民を癒やしてくれてます。当時の建造物(本物、レプリカ含めて)が残ってないので一見して城跡?といった雰囲気ですがなかなかいいかんじです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Edwards レスポール 全体調整のご依頼
Fender テレキャスター リフレットのご依頼
Fender テレキャスターカスタム アベフトシモデル リフレットのご依頼です。
フレットを交換するとまず音にスッキリ感が戻ります。雑味が無くなった感じがします。又、交換時にフレットをすべて抜くのでその際にネックのソリやネジレなどを指板研磨することで解消します。その結果、弾きやすくなります。お好みに合わせてフレットの素材を換える事もできます。フレットの幅や高さでも音質は変わります。材質を換えることでも音質は変わります。金属アレルギーがある方はステンレスフレットに換えて対処するのも一つの方法です。ステンレスフレットには硬さ(硬度)がいくつかあるのでご自身の嗜好に選択できます。ステンレスにすると音が硬くなったりしないか?不安な方は少し硬度の低いものを選ぶこともできます。そしてナットも交換することになるのでナットの材質を換えることもできます。牛骨には漂白した白いものや無漂白でビンテージ感のあるものもあります。TASQ(人工象牙)という材質のものもあります。ナットの材質でも音質が変わります。選択肢がいくつかあるので悩まれるかもしれませんがそれもまた楽しいかもしれません。どしたら?というご相談にもお答えします。お気軽にご相談下さい。
「ミッシェル・ガン・エレファント」は2003年に惜しまれながら解散した1990年代に活躍した伝説のロックバンドです。そのギタリストが「アベフトシ」です。シンプルなリフとキレッキレッのカッティングが素晴らしくかっこいいです。憧れた方もたくさんいらっしゃると思います。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Martin 000-16GT バインディング剥がれ修理のご依頼
バインディング剥がれ修理のご依頼です。
裏板側のバインディング剥がれです。気候の変化に伴いギターは水分を吸収したり乾燥したりを繰り返しています。呼吸しているとか木が動くなんて言いますね。経年変化で僅かに縮んだりもします。その影響でバインディングが剥がれるということはよくあることです。
バインディングの先端を少しだけ切削し接着します。
ブログの更新が間延びしています。気がつけばもう4月19日です。日本武道館では先週末からクラプトンの公演が始まっていますね。下の画像をよく見ると12弦ギターですね。アルバム「The Lady In Balcony」のジャケット写真とよく似ています。背景と服装は同じですが、ギターが違います。探してみるとこれはCDに付いている歌詞カード内の画像でした。ヘッドのロゴがよく見えないのでメーカーが「?」です。気になるところです。ストラップジャックがついてないところをみると生音をマイク録りしたのかな?とか。アルバム内のどの曲で使われたのか?もう一度よく聞いてみたくなりました。
今回のご依頼がMartinギターということでしたのでクラプトンの話題を載せてみました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Gibson レスポールスペシャル 全体調整のご依頼
全体調整のご依頼です。
ネックコンデイション、弦高の調整と指板、フレットの汚れをきれいに除去させていただきました。
レスポール・スペシャルは1955年にレスポール・シリーズの第4弾として誕生しました。ジュニアの2ピックアップバージョン=スペシャルです。ピックアップが1つ増えた分コントロールが増設されています。
「 I Shot The Sheriff 」という曲をご存じの方も多いと思います。曲の解釈についていろいろとあるみたいです。レゲエのノリのいい曲です。ボブマーリーの オリジナル I Shot・・・はハムバッカー感のいいかんじでリフが入ってます。クラプトンの方はバッキングメインですがシングルコイル感があります。思い込みありありですが。と言うことで「レスポールスペシャル」と言えばボブマーリーと言うことで前回のブログからクラプトンつながりで無理矢理つなげてみました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA FG-251 ピックアップ取付のご依頼
アコースティックギターにピックアップを取付けるご依頼です。
ピックアップはL.R.Baggs M1 Active です。今回はお客様の方でご準備されたピックアップです。お持ち込み部品の取付も行っています。お気軽にお申し付けください。
L.R.Baggs M1 Active は見たとおりで弦振動による電磁誘導にて出力しています。エレキギターのピックアップに近いです。しかしそれだけではなくボディー振動も捉えています。アコギらしい音色も出ていました。ピエゾよりも弦をスライドした際の音が抑えられた感じです。リフによるリードパートを多様されるプレースタイルの方にはいいかもしれませんね。
あっという間に今年も 1/3 が経過しました。明日から5月です。ここ高岡市では御車山祭があります。明日1日は7基の御車山が町内を曳き回されます。正午に片原町交差点に並ぶ姿は圧巻です。この曳山は加賀前田家初代当主の利家が豊臣秀吉から拝領したもでのです。秀吉が聚楽第に後陽成天皇の行幸を仰いだ際に使用したものとされています。曳山に施された工芸には目を見張るものがあります。高岡の街に残っている伝統工芸はこの曳山の保全もあると思います。とても貴重な文化遺産です。情緒あふれる気品のある御車山をぜひ一度ご覧下さい。明日のお天気は晴れるようです。5月の風を感じながら曳山が方向転回する時のギシギシという音はなんかいいですよ。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Cat's Eyes CE-500CF 全体調整のご依頼
弦高調整をメインに全体調整のご依頼です。
以前紹介させていただいた Cat's Eyes ギターのボディー形状がドレッドノートのギターになります。マーティンで言うところのタイプ D です。このモデルは D-28 のレプリカになります。
弦高は若干高めですが6弦12フレットで3.0mmです。70年代後半頃のアコースティックギターはネック角が大きく仕込んであり弦高を高くして音量を稼いだようです。サドルを低くして弦高を下げることもできますが音質が細くなるので極端なことはできません。この弦高でもプレースタイルにもよりますが大丈夫な範囲です。サドル高をキープして弦高を下げるとなると指板を研磨することでも可能です。又はネックをリセットと言ってボディーからネックを抜いてネック角を修正して仕込み直すという方法もあります。いずれにしてもフレットを抜いての作業になりますのでリフレットと合わせて行うことになります。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Martin 00-18 ナット&サドル交換のご依頼
Martin 00-18 ナット&サドル交換のご依頼です。
インストゥルメンタル(インスト)を演奏されると言うことでハイポジ(12フレット付近)の弦高を下げて弾きやすくなるようにとの調整依頼です。又、ナットとサドルを牛骨に変えて現在1弦が外寄りにあるのを若干、中心にシフトしたいという御要望です。
まずはネックコンディションを調整してナット→サドルの順に製作及び調整を行います。当初の弦高が6弦12フレットで4.2mm、同じく1弦で3.3mmありました。調整後は6弦12フレットで2.5mm、1弦で1.7mmにできました。サドル高も低すぎるということはありません。トラスロッドにもまだ調整シロが残せた状態です。
アコースティックギターでインストゥルメンタル(インスト)を演奏するというのはなかなかイカしていいかんじですがかなり難しいです。1台のギターでメロディーラインを弾きつつベースラインも弾き和音も重ねるわけですから四苦八苦で鬼の形相になりかねません。さりげなくさらっと涼しげな顔で演奏するように心がけてます。「 脱力 」ですね。岡崎倫典さんの「 Misty Eyes 」と「 City of Tokyo 」に挑戦して両指では足りない年月が過ぎてしまいました。未だにぐだぐだです。いつの日かしれっと弾けるようにしたいです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA RGX610R ボディー塗装のご依頼
YAMAHA RGX610R ボディー再塗装のご依頼です。
塗装はオイルフィニッシュをご希望でした。
オイルフィニッシュはウレタンやラッカー塗装とは作業内容は異なります。オイルジェルを木地に刷り込む感じです。きめの細かい布を使って木目に沿って塗っていきます。スプレーガンは使いません。塗り→乾燥→磨き を数回繰り返します。そうすることで塗膜が重なり表面の凹凸がなくなりツヤ感が出てきます。着色はしませんがオイルの色が付きます。シースルーなので木目がきれいに映えます。塗膜の保護力はラッカー塗装よりも劣りますが補修が簡単というメリットもあります。
今回、ピックアップをSEYMOUR DUNCAN /TB-59 59 Trembucker Blackに交換させていただきました。このピックアップはオールドPAFを細部にわたって再現したレプリカモデルです。PAFってなに?ですが詳しくはGibsonのホームページをご参照願います。このTB-59はフロイドローズなどの弦ピッチに合わせたものになります。このギターに合わせたわけです。1っのピックアツプでいろんなバリエーションのサウンドをアンプなどの機材でセッティングするというところです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございます。
Tokai ストラトキャスター パーツ交換のご依頼
ペグ、サドル、スプリング、ピックアップ(フロント、センター、リア)、弦 各パーツ交換のご依頼です。
今回、パーツはお客様でご持参されたものを交換させていただきました。当工房ではパーツのお持ち込みでの交換作業のみも承っております。お気軽にお声かけ下さい。
ピックアップ交換の際、コイルにアセテートテープを巻きました。購入時はコイルがむき出しになっているものもあります。絶対必要か?というと絶対ではありません。白いプラのカバーがついているので直接、コイルに触れるということはありませんから大丈夫です。しかし経年でホコリやチリといった異物がコイルに付着して錆びつくということはあり得ます。そういう意味での保護、サビによるノイズ対策という意味ではありだと思います。
ペグ交換でよくあるのは取り付けネジ穴がバカになっていることです。(ネジをしめてもいつまでもぐるぐる廻ることをバカになったといってます。締め付けが不十分な状態です)このネジがゆるいとどぅーなの?ということですが弦の振動に影響します。エレキギターの場合は弦振動が電磁誘導を起こして電気信号を出力しているというしくみです。この弦を固定している固定端の一カ所がゆるいということは弦振動の減衰を早めていることになります。サスティーンが短くなるということにつながります。又、音程も振動ごとに微妙に違ってることになります。感じれるかどうかは個人差がありますがネジがゆるんでいると言うことはベストコンディションではないということにかわりありません。ネジ穴がバカになってるときは穴を塞いで再度開け直します。木ネジなので力加減やねじと穴の凹凸があってない状態で締め直すとバカになります。ましてピッチの細かいネジだと無理もありません。直せば直ることなので御安心下さい。
トレモロユニットのバネも交換しました。当然、トレモロ調整も行いました。ブリッジの取付ネジを調整しバネの引っ張りの角度もアームを動かしてどの程度音程が変わるかこまめにチェックしながら調整しています。
パーツ交換でリフレッシュ感があります。気のせいか音にメリハリがでたように思います。思い込みもあると思いますがそれもありでいいと思います。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA GC-(C) ペグ交換のご依頼
クラシックギターのペグ交換のご依頼です。
ペグ交換の際、取付け穴の補修も行います。概ねネジ山がバカになっています。前回のブログ同様です。新しいペグはなんか気持ちいいです。回転がスムーズでチューニングしてても楽しいです。見た目もきれいです。いろいろバリエーションも豊富にあります。つまみ部分(メーカーはボタンと言ってます)のデザインも数種類あります。材質もWood、Pearl、Plastic などがあります。カラーもホワイト、ブラックなどがありいろいろ選べます。軸にも種類があります。クラシックギターのようなペグは軸の先端が木部と接触していますがこの先端部にベアリングがついているものもあります。軸が木部と直接的に触れないのでよりスムーズに回転します。つまりはチューニングの精度が上がるわけです。又、アコギやエレキでは軸の高さを調整できたり弦をロック式で固定できたりもします。この詳細はまた後日にいたします。
各弦のピッチ(音程)の微妙な違いは弦の張力や線密度があるためです。オクターブ調整と言ってるそれです。その差をカバーするためにサドルの位置で弦長を調整しています。アコギではサドルを傾けて6弦側の弦長を長くしています。2弦を少し長くして調整したりしています。クラギもサドルが少し傾いてます。クラギは1弦から3弦がナイロン弦で3弦が4弦、5弦より太いです。そこでこのギターは3弦の弦長を他の弦より長くされています。この方式はヤマハでパテントを取得したそうですが随分前に期限が切れて一般公開されてるそうです。雑学として気に留めておかれてもいいのではないでしょうか。ギター工房としてはフレットの位置決めの計算式とか補正値とかしっかり「ヨクミキキシワカリ ソシテワスレズ」肝に銘じておきたいところです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
FERNANDES ストラトキャスター全体調整のご依頼
まず、現状を確認してから調整を始めます。弦高、ネックのソリ具合、ネックの状態を把握してトラスロッドの状態を確認しネックのコンディションを整えます。その後電装類のチェックを行います。不具合があれば対応します。
ネックコンディションの調整後フレットや指板を研磨して弦を交換します。その後、弦高を調整しオクターブ調整を行います。最後にクリーニングをします。
その他にご依頼主様からのご要望事項があるときは状況に合わせて作業します。
FERNANDESは1970年代から国内外のアーティストに愛用されている国内メーカーです。 「サスティナー」というシステムが著名です。Fender系のコピーモデルが「FERNANDES GUITAR」、Gibson系のコピーモデルを「BURNY GUITAR」というブランドで販売されています。その他にもARTISTモデルやベースギター、アンプ、アクセサリーなどもあります。1980年代のロゴが漢字の「石」に見えるということで「石ロゴ」と称されジャパンビンテージで人気がありますね。
今年も6月に入りました。「あじさい」「june bride」「梅雨晴間」などまだあると思いますがこの時期ならではの情緒をいい感じですごしたいと思っています。湿度が高いと音がこもるギターもありますがギターも呼吸をしてると言うことで様子を観察しながら向き合ってます。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender Jazz Bass ネック裏面再塗装のご依頼
ネック裏面のリフィニシュのご依頼です。
ネックの裏面のラッカー塗装が経年変化で剥がれてきました。1970年代製作の Fender Jazz Bass です。ご依頼主様はオイルフィニッシュにて再塗装をご希望されました。
1951年の終わり頃にフェンダー社によってエレクトリック・ベースが誕生しました。それ以降のポピュラーミュージックに多大な影響を与えていることは周知の事実です。国内外、ジャンルを問わず多くの名曲を支えていることも同様です。数ある名曲に多くの人が救われたと思います。このようなすごい発明に贈られる「賞」ってなんかあったと思います。音が出る発明だから贈られないのか?(ベルを鳴らすなって!言うわけでも無いと思いますが…)
6月10日は臨時休業させていただきユーミンの「50TH ANNIVERSARY CONCERT TOUR THE JOURNEY」へ長野ビッグハットに行ってきました。セットリストの2曲目はベースの演奏が印象的な「WANDERERS」でした。そして3曲目「リフレインが叫んでる」とつづき、会場はヒートアップ!その後はただひたすら感動でした。 JOURNEY は「旅行、旅」とか「行程、旅程」とかいう意味です。まだまだ旅を続けて行こう!というメッセージが込められたコンサートでした。なんか、まだまだ、わくわくどきどきを探して日々送っていこうと心の「矢」をユーミンが放してくれた気がします。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Tokai レスポール パーツ交換のご依頼
ペグ、その他パーツ交換のご依頼です。
交換をご依頼いただいたパーツは
1.ペグ交換(ご持参品) 2.セレクトスイッチ 3.各ボリューム、トーンのポインター 4.ピックアップ(ご持参品) 5.弦(ご持参品) 以上です。
当工房ではお持ちいただいたパーツの交換も行っています。お気軽にお申し付けください。
弦交換の際に指板にご持参いただいた「ねこだまり工房」のWAXを塗布させていただきました。
大半のギターの指板には塗装がされていません。(メイプル指板にはされています。)その為、乾燥したり、指先の汗や脂が付着して痛んできます。演奏後はクロスなどでボディーや弦を拭いて保管するようにお薦めしています。それでも指板のフレット周辺や弦の真下は拭ききれません。毎回、弦を外して指板の汚れを拭き取る事は手間が掛かって大変です。せめて弦交換をされた際には指板の汚れをオレンジオイルやレモンオイルで拭き取ってWAXなどを塗布されることをお薦めします。専用のオイルやWAXがありますのでご使用されるといいと思います。
今回、ご依頼主様がお持ちいただいた「ねこだまり工房」のクリア蜜蝋ワックスはホホバオイルを100%使用されています。ホホバオイルって何?ですが調べてみました。アメリカとメキシコに広がる砂漠に樹齢200年も育つ「ホホバ」と言う植物の種から搾油されたオイルだそうです。いろいろと記述されていましたが割愛するとオイルと言っていますが皮膚の成分みたいなものです。液状ワックスエステルと言うそうです。愛知にいる知人が絶賛していました。地元愛で言ってるのかと思ってましたが調べてみるとうなずけるものがあります。一度、試されてもいいと思います。指板にすっーとなじんでいきます。光沢も自然なかんじで綺麗です。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender テレキャスター ジャックプレート取付のご依頼
アウトプットジャックのプレートを紛失されたので部品を取り寄せて取付させていただきました。
ジャックが緩んでブラブラすることはあります。ナットを締め付ければ直るのですが、ギターの場合ボックスレンチが必要な時があります。テレキャスやストラトなどがそうですね。又、ナットにはインチ規格とミリ規格もありますね。サイズのあった適切な工具を使わないとナットのカドが丸くなって締められなく事もあります。困ったものです。ときどき、このナットは11ミリにしてはゆるいなぁ?10ミリじゃおおきいしなぁ…? そうか!7/16インチって何ミリ?毎回 25.4×7÷16=11.11ミリと電卓をたたいたりもしています。覚えてしまえばいいものを・・・。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Headway HD-FUJIZAKURA 全体調整のご依頼
プレースタイルに合わせて弦高をなるべく下げたいと言うご依頼です。
ネックコンディションを調整して、ナット高さ、サドル高さを調整します。12フレットで6弦が2.2mm、1弦が1.6mmの状態にさせていただきました。
裏板と側板に桜材が使用されています。とても綺麗です。桜材の硬さはメイプルに近いと言うことです。切れのある澄み渡る感じの音色でした。今後、弾き込まれて胴鳴りが更に増してくると思うとなんかはまりそうな気がしました。トーンウッドの枯渇が今後、更に深刻になると思われる中、新たなトーンウッドの模索はとても意味のある事業だと思います。しかしながらいろんな意味で大変です。でも現実にこうして少しずつ普及されつつあります。今後どんな木材のギターが生まれるのか楽しみでもあります。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Gibson J-45 フレット摺り合せのご依頼
音づまりがあるということでフレットの摺り合せを含めて全体を調整しました。
よくよく調べて観るとナット溝がかなり低く(深く)なっていました。その為に無理矢理に順ゾリ方向にトラスロッドを廻してバズらないようにしてあった状態です。適切なネックコンディションに調整してフレットを摺り合せナットを再製作しました。
ストラップジャックも緩んでいたので修正しました。
女優の 杏 さんがこの J-45 弾いている動画を観たことがあります。なかなかいかしてました。俳優の 渡辺 謙 さんが Martin D-28 を弾いている動画も観たことがあります。
Gibson J-45 と Martin D-28 。この2機種を比較されてる記事がよくあります。ラウンドショルダーとスクエアショルダーの比較であればGibsonにもハミングバードやDoveがありますし、そもそも側板、裏板のマテリアルは J-45 はマホガニーで、D-28 はローズウッドです。Martin には D-18 というマホガニーのもあります。
Gibson vs Martin それぞれの代表機種という比較なんでしょうか?いろいろと気になることはつきませんが、最も気になるのはブリッジの向きです。なんで?どっちがどうなの?どうしてこうなってるの?詳しく知りたいところです。諸説ありということでかたずけられそうですが。まさかと思いますが「あっちがそのむきならこちらはこの向きで!」といった具合で小学生みたいなノリで…今となっては深い霧の中かもしれませんね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender テレキャスター 全体調整のご依頼
リアピックアップの確認、位相の確認、弦アースの状態確認が主なご依頼でした。以上を含めて全体調整をさせていただきました。
懸念されていた箇所は問題ありませんでした。ネックコンディションも調整し、弦高、オクターブも調整しました。フレットを研磨して指板にワックスを塗布しました。
位相のチャックはアナログのテスターにて行います。針の振れる方向を見るのでわかりやすいです。ピックアップに接続して鉄製のドライバーなどをポールピースに着けたり離したりします。その度に針の振れる方向を確認します。例えば赤リード(テスター)を赤い電線(ピックアップ)につなぎホットとし、黒リード(テスター)を白い電線(ピックアップ側)につないでコールドとします。この状態でドライバーをポールピースに着けたときにテスターの針が右に振れ、離したときに左に振れた場合は正相になります。逆の場合は逆相ということになります。仮に逆の状態だとしても一台の中のどのピックアップも同じであれば問題ありません。統一されていれば直列につないでも並列につないでもミックスした時にフェイズ・アウトすることはありません。単芯シールド線を使用していたり、コールドの線がアースと共用されている場合は位相を変えるのは難しいです。4芯シールド線のついたハムバッカーの位相の反転方法については又、次の機会にします。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fullertone 弦交換のご依頼
Fullertone LEAD SOUL 弦交換のご依頼です。
弦交換に併せてフレットの研磨と指板に「ねこだまり工房」のWAXを塗布させていただきました。
Fullertone ギターは国内の工房で作られています。ビルダーは「田中千秋」さんといわれる方です。ポリシーは「掃除にはじまって掃除に終わる」だそうです。掃除をすることで一日の作業工程の始まりと終わりを確認されていると察しました。ご本人に聞いたわけではないので想像ですがもっと深いものがあると思います。
一日の作業が終わって明日はそのつづきということはよくあります。使っていた工具を一端は蔵います。汚れや破損などをチェックして所定の場所に戻します。当然、掃除もします。明日、またすぐ使うのですがこうすることで気持ちを整えます。なんか体にまとわりついたよけいな静電気を除去するかんじです。除電というか「邪念」を払うようなものです。ルーティーンとかよく言われますがそういったものです。翌日、綺麗に整理された工房の作業台から始めます。ご依頼をいただきお預りしているギターは「唯一無二」です。そこのところを再確認して大切にしています。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
K.noda(野田公義) クラシックギター 表板再塗装のご依頼
クラシックギターの表板をラッカー塗装への再塗装のご依頼です。
表板をウレタン塗装からラッカー塗装へのリフィニッシュです。表板を木地まで出して表面を整えてオールラッカーにて再塗装しました。仕上がった現在はスプールス特有の白さが際立ってますが経年で黄色く飴色に枯れていくラッカー特有の変化も楽しみですね。
このギターは野田公義氏製作です。細部の仕上げがとても丁寧に作られている印象を受けました。音についてはトップ面をリフィニッシュしたばかりですのでもっとしっかり乾燥して弾き込まれないことにはまだなんとも言いがたいところですが、クラギ特有の低音の響きと高音の伸びは今後が期待できるいいかんじでした。弾き込んでいくとまだまだ音が出てくるそういった楽しみもありますね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Takamine TDP181AC 全体調整のご依頼
ハイポジションを弾きやすくしたい又、ナットの形状を変えたいというご依頼でした。
全体調整はまず、現状を確認します。弦高とネックコンディションの状態からご依頼の内容を考慮して調整を行います。
手順1.弦をゆるめた状態でのネックコンディションと弦高を確認します。
手順2.トラスロッドにてネックを真っ直ぐか僅かに順ゾリに調整します。又、弦を張った状態とゆるめた状態でのネック変化量の考慮が必要です。トラスロッドがない場合やロッドがMAXに廻されている場合は調整不可です。この場合は指板を削っての調整になります。
手順3.ナットの溝の深さを確認します。調整が必要であれば行います。フレット摩耗量を考慮して判断します。
手順4.12フレットでの弦高を確認してサドル高さの調整量を考察します。サドルの切削量がない場合は指板からの調整になるか又はネックリセットになります。
手順5ボディー内のホコリを除去します。
手順6.指板とフレットを研磨し指板にWAXを塗布します。ます。指板研磨は指板の種類によっては行わない場合もあります。
手順7.ペグに緩みがないか?確認します。
手順8.弦を張ってネックコンディションと弦高をチェックします。
手順9.バズ確認(音詰まり)をします。
手順10.最後にボディーをクリーニングします。
ピックアップが搭載されている場合はチェックします。エレキギターの場合は電装類のチェック、オクターブ調整、トレモロユニットのバネ調整などを追加して行っています。
今回、ナットの形状も側面から見て台形の状態をペグ側に「R」をとって6,5,4弦がナツト溝より弦の太さより1/3程度出る様に調整しました。
「エレアコ」最近では聞き慣れてなんの違和感もなくなりましたね。
今から48年前のことになります。静岡県掛川市で大規模な野外コンサートがありました。現在の「フェス」の元祖みたいなものです。全国から若者が5万人とも8万にとも集まったと言われて伝説になっています。当時は今みたいなセキリュティー体制もなくカオスな状況だったと思います。「朝までう歌うぞぉー」と陽が昇るまで夜通しでやってました。現在では有り得ない事態です。それゆえになんか楽しそうに思えます。
当時、まだピエゾ(圧電センサー)というものがなく、コンタクトピックアップをテープで止めてアコギのボディーに貼付けてました。今となってはなんか雑なかんじがします。その後、オベーションというヘリコプター会社の子会社的なメーカーがボディーにガラス繊維強化プラステックを使ってお椀のような形状にして「エレアコ」を世に送りました。「アダマス」という機種を始めて見たときは衝撃的でした。アコギでもなくエレキでもない音を当時はどのように感じていたのか?気になります。
その後、「Takamine」がパラステックピックアップを搭載したエレアコを開発し国内外アーティストから高い評価を得ました。オベーションは胴鳴りを抑える方向性で開発されたようですがTakamineは生の鳴りをガンガン出してもハウリングしないという方向性でした。生ギターとしてのクオリティーを高めてエレアコを完成させるというところが高い評価に繋がったのではないでしょうか。
その後ピエゾとかいろいろとアコギ用のピックアップが開発され現在に至っています。詳しくは又、別の機会にします。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
R.nakade クラシックギター フレットバリ取りのご依頼
クラシックギターのフレットバリ取りのご依頼です。
フレットの「バリ」と言ってますが、詳しくはフレットの側面が指板からはみ出した部分のことです。気候が乾燥してきたり、エアコンのご使用でお部屋が乾燥したりすると僅かに指板が収縮してその分、フレットの端がほんの僅かですが指板からはみ出すことがあります。これはどのギターにもあり得ることです。なぜか指板の「R」が大きいほうがバリが出やすいのかな?と感じてます。
フレットの種類にはいくつか種類があります。「ニッケルシルバー」「ステンレス」「Evo-Gold」当工房ではこの3種類を取扱っています。それぞれにサイズがあります。フレットの幅、高さなどです。一般的には「ニッケルシルバー」が多用されてます。サイズも他より多くあります。材質の違いは硬さでは「ステンレス」>「Evo-Gold」>「ニッケルシルバー」の順になります。が、「ステンレス」には「ニッケルシルバー」と同じぐらいの硬度のものもあり硬度を選べます。音質的には硬度が影響しているようです。硬いものほど音のカドがあります。とがった音という感じです。感じ方には個人差もあるので好みが分かれるところです。硬さのメリットは弦より硬いと摩耗が少ないという事があります・・・長くなりそうなので次の機会にします。to be continued
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
フレットの首フレッ
Tokai ストラトキャスター ロゴデカール貼付けのご依頼
ロゴデカールを貼付けその上に塗装を施すご依頼です。
作業手順
1.ペグを外してヘッドの上面の塗装をはがして木地まで露出させます。
2.サンディングシーラーを行います。今回はラッカーです。
3.ロゴを貼付けます。
4.トップコートを行います。
5.研磨した後ペグを取付けます。
ザックリ書くとこうなります。トップコートを吹く際には注意が必要です。ラッカーがロゴを溶かしてしまいます。エアブラシで薄らと慎重に数回吹いて、塗膜の厚みを増していきます。
高岡市では明日8月1日(火)~7日(月)まで高岡七夕祭りが開催されます。
高岡駅前の末広町通りに大型七夕・行灯が飾られます。歩行者天国では各種イベントも行われます。高岡の街を地元では「たかまち」と言ってます。かつての中心商店街の末広町通り、御旅屋通り、高ノ宮通りが該当すると思います。今、その賑わいは郊外型大型ショッピングセンターにうつり当時の様子を知る人も減りつつあり懐かしい昭和の時代の昔話になりました。しかしながらこうして伝統のある行事を守っていくところがたかまちスピッリットですね。
駅前を駅を背にして真っ直ぐ進んでゆるい坂を降りてしばらく歩くと山町筋という地区にでます。例年ここでアマチュアの音楽ライブが行われています。夏の夜の風に涼を感じて心地よいひとときをすごして下さい。ただ、高岡市ではここ毎日「熱中症アラート」が出ているので夜もあっついです。気をつけて下さい。
さて、七夕は現在、7月7日が一般的ですが、なぜ高岡は8月なのか?旧暦?調べて見ましたが明確な答えはみつかりそうにないのでおそらくこの辺りではないかと思います。
国立天文台のホームページには「もともと七夕の行事は、7月7日といっても現在使われている暦ではなく、旧暦など太陰太陽暦の7月7日に行われていました。」だそうです。さらに「現在の暦での7月7日は、たいてい梅雨のさなかで、なかなか星も見られません。そこで国立天文台では2001年から「伝統的七夕」の日を広く報じていくことにしました。」と記されています。そして「伝統的七夕の日は、太陰太陽暦による7月7日に近い日」と定義したそうです。
高岡では2001年よりはるか前から8月に七夕祭りを行ってきました。旧暦に基づいて行っていたようですね。歴史と伝統のある高岡の一面をかんじます。
ギターリペアの記事とはかけ離れた内容をぐだぐだお届けしました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Edwards ストラトキャスター リフレットのご依頼
リフレットとポット交換のご依頼です。
フレットの材質は一般的なニッケルシルバーにてリフレットしました。以前、センタートーンにタップSWに交換されたそうですが今回、元に戻したいというご依頼で交換しました。
フレットの材質にいくつか種類があることを以前のブログで紹介しました。今回はフレットの形状についてですが、ここで述べている形状とは弦と接触している部分です。側面から見るとお椀をひっくり返した円形の部分です。この部分を「クラウン」と言っています。
クラウンの高さ(指板面からフレットの頂点)や幅によって、演奏性や音質が違ったりします。
フレットの高さは演奏性に影響します。高いとチョーキングやハンマリングやプリングの際に押し弦が容易です。逆に低いとスライドやグリッサンドが容易になります。
フレットの幅は細いほどサスティーンが伸びます。逆に太いほどスライドやグリッサンドが容易になります。
ご自身の演奏スタイルや好みの音質に合わせて選ぶことができます。「いろいろあって?」悩むなって方はご相談下さい。
すり減ったり、凹みのある状態のフレットでは演奏性の悪さもさながら音質も劣化しています。リフレットの際、指板の凹みやネジレ、ネックのソリなども整えます、ナットやサドルも交換します。リフレット後は弾きやすくなり、音質も灰汁のないきれいな音になります。「Re-bone」ってかんじです。ギターを弾くのが楽しくなります。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender precicion Bass リフレット&パーツ交換のご依頼
Fender プレベのリフレットとポット交換のご依頼です。
指板はメイプルです。フレットの交換後指板に塗装を施します。ローズウッドやエボニーの指板には塗装されていませんがメイプル指板は特別です。正確には指板が貼付けてあるわけでは無く、そもそもネックです。塗装色も実はクリアではなくしれっとチーク色が薄めてあります。
リフレットの際、指板面を研磨します。研磨することで指板の凹みを除きネジレやソリも調整します。その為、木地が出てしまうので再塗装が必要になるというわけです。難しいところは着色、いわゆる色合わせです。ヘッド面の色に近くなるように配合しますが、全く同一にはなりません。が、言わなければわからないレベルにはなります。
ネックとボディのジョイント角を調整するシステムにレオ・フェンダーの開発した「マイクロ・ティルト」というものがあります。以前のブログでジャズベを掲載していますがその際に書きそびれたので・・・。このシステムは弦を外して分解したり、シムを使ったりしなくても調整が可能です。3点留めなのでセンターがズレるとか言われてるようで、その後4点留めもでてきました。ジョイント角の調整は前提としてネックやフレットの状態を調整後に行います。演奏スタイルや好みで弦高調整をブリッジ調整での範疇を越える場合とかです。
今回もしれっと簡略した内容で掲載しました。皆様、記録的な酷暑が続きます。ご自愛下さい。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender ストラトキャスター リフレット&パーツ交換のご依頼
リフレット&パーツ交換のご依頼です。
前回のプレベ同様でメイプル指板のリフレットです。指板塗装も行いました。
ピックガード / 5WayセレクトSW / リアピックアップ も交換させていただきました。リアピックアップの底面がボディーに干渉したのでザグリ加工も行い綺麗に収まってます。
指板の材質で音質が異なります。材質には主にメイプル、ローズウッド、エボニーがあります。Fender ストラトキャスターはほぼメイプル又はローズウッドです。その違いはメイプルは高音がきらびやかで、ローズウッドは中低音に太さと粘りがあります。なんとなくそう感じます。どちらにしようか?いろいろ悩ましいところですね。直感で「これだ!」と感じたギターに巡りあえるといいですね。又、なんとなく良いかなと思ってしばらく弾き込んでいくとある日「おっ!」という発見があったりもします。エレキギターの場合他にもファクターがたくさんあるので複雑ですがそれもまた楽しいですね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender ストラトキャスター 全体調整のご依頼
Ibanez フルアコ 全体調整のご依頼
ジョージベンソンモデルの全体調整ご依頼です。
アイバニーズは日本にあるかなり老舗のブランドです。始まりは明治時代にさかのぼり、愛知県名古屋市に拠点がある星野楽器が保有するブランドです。
全体調整とボリュームポットに若干のガリがあったので洗浄しました。
この機会にジョージ・ベンソンを聴いてみました。外見でウエス・モンゴメリーと勘違いしそうですがそれは偏見です。今年の夏は記録的な猛暑ですがクーラーの圧倒的絶対的な恩恵の傘下でこのジョージの曲を聴きながら作業しているとガラス窓の外の非常事態は恐るるに足りないような気がします。青い空と白い雲が爽やかな世界へ誘っているような・・・勘違いをしそうなそんないいかんじのやわらかい音質のギターサウンドです。
まだまだあっつい日が続くようですが皆様、ご自愛下さい。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
freedom レスポール ノイズ対策
ノイズ対策のご依頼です。
結果はギター本体に異常ありませんでした。当工房にてノイズの再現ができなかったので電気回路、配線状態を点検しました。いずれも問題ありませんでした。とても丁寧に配線されていました。コイルタップにちかい状態になるように工夫された配線でした。
ノイズの原因には「内部ノイズ」と「外来ノイズ」と言われているものもあります。「外来ノイズ」とは電磁波や電源から入りこむノイズのことです。これは厄介です。古い家電から発生していることもあります。以前、自宅のノイズが酷く、ラジオにも出ていて悩まされました。一つ、一つ原因を潰してたどり着いたのはどこからか洗濯機?が動くうなり音が聞える時に、ノイズが入ることが判明しました。こうなるとどうにもなりません。現在、ノイズは出ていません。察するにどうやら「・・・」が壊れた…ようです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
heerby セミアコ リフレット&パーツ交換
リフレット、ポット(4ヶ所)、ジャック、配線材(電線)、セレクトSW、ナット、ブリッジを交換させていただました。
「 heerby 」は春日楽器製造のブランドです。「 K.Country 」というアコースティックギターもあります。このギターは70年代製造と思われます。いわゆるジャパンビンテージです。この当時のギター製造に関する事を調べていくと面白いです。半世紀前の出来事ですがこうして当時のギターが現存していて手に取って見ることができ感慨深いです。
今回、フレットは「 Evo-Gold 」です。ドイツの Jescar 製です。硬度はHV=250程度になります。特徴はニッケルが使用されていないので素材色がゴールドです。このギターの色ととてもマッチしていてグレード感が高くなりました。硬度もニッケルシルバーとステンレスの中間で充分に硬い素材で耐久性もあります。音色はステンレスのようなカドはなくニッケルシルバーに近い感じです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Martin GPC-11 全体調整のご依頼
弦高調整をメインに点検調整を行いました。
ネックコンディションから順に調整します。次にナットの状態を確認してサドル高さを調整します。若干、トラスロッド、サドルを調整しました。
ボディの右肩側がカットされている形状をカッタウェイと言います。ハイポジションが押さえやすく人気があります。このカッタウェイには大きく2種類があります。こちらのMartinギターのような形状を「ベネチアンカッタウェイ」と言います。語源は「謎」です。イタリアの歴史や地理とは関係ないようです。丸味を帯びた角が特徴です。又、角が尖った形状のものを「フローレンティンカッタウェイ」と言うそうです。どちらもイタリアの歴史・地理には関係無いそうです。ベネチアのゴンドラの先端は尖ってます。が・・・?。ややこしいですがそういう感じです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Tokai SG リフレット&パーツ交換のご依頼
リフレット、ナット交換、ピックアップ交換、ペグ交換のご依頼です。
今回もフレットは「 Evo-Gold 」のご依頼でした。ギターのボディー色が赤や茶系にはフレット色のGoldがとてもよく映えます。グレードアップ感があります。
「SG」という名称はソリッド・ギターの略で当初はレスポールの後継機種で「レスポール」だったそうです。その後いろいろと事情があって現在の「SG」になったようです。
特徴は軽量化を図ったためボディーが薄いです。その為、重心がヘッド寄りにあります。「ヘッド落ち」とか言われてます。トレモロユニットを搭載してバランスを取ってると思われるものもあります。ハイポジも遠慮なくえぐられています。Fenderと比較されて重い・ハイポジが弾きにくいという「レスポールモデル」をここまでやっちゃたわけです。こうなると御大のご機嫌も斜めったのかもしれませんね。
軽量化されたのでステージ・パフォーマンスが発揮されるようになりました。「SG」のギターリストでは「AC/DC」のアンガス・ヤングが著名ですね。映像を見るとヘッドを立て気味にされています。左手の負担を補ってるのかもしれませんね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
KAMAKA HF2 ピックアップ取付のご依頼
ウクレレにピックアップ取付のご依頼です。
ウクレレにも専用のピックアップがあります。今回取付けたタイプはピエゾです。ピエゾとは圧電センサーのことです。弦振動によってセンサーに圧力が加わりそれを電気信号に変換して出力する構造です。圧力と言っても極微少なものです。
取付にはウクレレへの加工が必要です。サドルの下にピエゾ素子を取付ますが素子から出ている電線を通す穴をブリッジに開けます。その電線はプリアンプに繋ぎます。プリアンプはウクレレ本体の内部に設置します。小さなものです。サウンドホールの4弦側に貼付けます。又、プリアンプには電源が必要です。電源はボタン電池です。(アコースティックギターは9V電池です。)この電池もウクレレ本体内に設置します。電池はネックの裏側のブロックに貼付けます。アコースティックギターと同じ位置です。外部への出力ジャックの穴加工も必要です。概ねボディー下部のストラップピンの穴を拡張して使います。穴が無い場合はその位置に新たに開けます。ジャックを使ってストラップを引っかけます。サドルも削ります。ピエゾ素子の厚さ分を弦高を考慮して削ります。
ピエゾは弦をスライドさせた際の音を多く拾う特徴がありますが、ウクレレの場合、弦がナイロンの為、スライド音は目立ちません。ほとんど気になりませんでした。アコギの場合はピエゾとマイクをブレンドさせて好みの音を作りますが、今回のピックアップはピエゾのみですがウクレレの音をとても忠実に再現されてました。とても良い感じでした。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
ルシアー製 レスポール 全体調整&パーツ交換のご依頼
全体調整とセレクトスイッチを交換させていただきました。
個人製作のギターを「ルシアーもの」と言われています。そもそもは弦楽器製作者のことを「ルシアー」と言ってます。このギターもルシアー製です。残念ながら作家さんを特定できませんでした。(オーナー様はご存じでした。)
ボディーカラーのチェリーサンバーストが今の季節に合ってます。メイプルの葉が色づいているような雰囲気をかもし出してます。
サンバーストの塗装技術はそれなりに高度です。レスポールのようなセットネックの場合それなりに重いです。片手でギターを持って片手にスプレーガンを持って吹付けます。ボディーの角を狙って吹付けますが幅広になるとなんか野暮ったい感じになるのでそういったこととかを思い描きながら行います。ぐるっと吹き終える頃に、「重っ!」となって「うっ!」とこらえてスプレーガンを置いてギターを乾燥させるためのフックに掛けるわけです。(メーカーの場合は装置に取付けて機械でできますが)そこそこ腕がくたびれるので「さーっと」やってます。(「さっと」の速やかという意味は同じですが富山県西部ではさを伸ばします。聞え方は「さぁ~っと」になります。県民はあまり自覚してないんじゃないかなぁ?的なごりごりの富山弁でした。)
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
M.hongo クラシックギター 表板クラックの補修のご依頼
クラシックギターの表板ブリッジ下部クラックの補修のご依頼です。
ブリッジの下部に長さ50mmぐらいのクラック(亀裂)が入っていました。そもそもが木材なので経年の乾燥等でクラックが入ることはありうることです。亀裂が拡大しないように裏面に板をあてて補強しました。
画像ではアイスバーを短く切ったように見えますが、アイスバーではありません。表板のスプールスに合わせてスプルースの木片を加工したものです。
サウンドホールから手を入れて作業できれば容易なのですが、腕の太さとボディーの厚みの微妙な関係性で手が届きませんでした。
今回は強力な磁石を使って位置決めと固定を試みました。絶妙な位置にトーンバーがあったので上手く修理できました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAKI 1200 弦交換のご依頼
弦交換のご依頼です。
当工房では弦交換だけでも対応させていただいてます。ご遠慮なくお申し付け下さい。
ご希望があれば弦交換をご一緒に行い、次回からはご自身で交換できるようにご説明いたします。1度で不十分でしたら何度でも大丈夫です。
お気軽にお越し下さい。
「 YAMAKI 1200 」いわゆる「幻のギター」です。非売品だったようです。宣伝用に楽器店に配られたという記事がありました。「 Martin D-45 」のコピーモデルです。側板・裏板にハカランダが使用されてます。側板に割れ止めがありませんが単板ということです。表板はエゾ松ということです。製造は1973年頃で 「 JAPAN ビンテージ 」と呼ばれてる部類に属してます。
ドレッドノートの迫力とハカランダの煌びやかな高音は充分に感じられました。とても丁寧に作り込まれています。
「 YAMAKI 」についてはごりごりに詳しいサイトがネット上に存在しています。興味のある方は探してみて下さい。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
KAMAKA HF2D21 フレットバリ取りのご依頼
ウクレレのフレットバリ取りのご依頼です。
フレットのバリに関してはウクレレもギターと同様です。「木が動く」と言ってます。乾燥などで収縮したりすることを言ってます。指板が乾燥して、フレットの両端が若干ですが指板よりはみ出した分を「バリ」と言ってます。
Hawaiian Koa (ハワイアン・コア) 学名:Acacia koa 科目/属:マメ科アカシア属 主要産地:ハワイ諸島 使用部位:サイド&バック、トップ
ハワイの固有種で、地元では神聖な木とされてます。単に”コア”と呼ばれてもいます。ちなみにハワイ産のコーヒー豆は”ハワイアン・コナ”と呼ばれてますね。なぜかわかりませんが?豆だけに粉なのか?(こういう発想がしれっと出てきます。なんか・・・。)
音質はどっちかというとマホガニーよりはマメ科のローズウッドに近い感じを受けました。硬すぎない硬さの煌めき感と言ったところです。
ハワイアンにはウクレレが欠かせない存在ですね。スティールギターの奏でるメロディーに味わい添えているそんな感じがします。いつ頃から「ウクレレ」が存在していたのか?気になったので調べてみました。19世紀にハワイに渡ったポルトガルの移民が持ち込んだ楽器が元になったようです。けっこう新しい楽器でした。そもそもがギターに似ていますね。もっと古くからある民族楽器ではありませんでした。たしかに松明をぐるぐる廻している民族ダンスの場面では打楽器だけでウクレレは登場してませんでした。
「ジェイク・シマブクロ」耳にされた方もいらっしゃると思います。(オーナー様のハードケースに直筆のサインがあったと思ってますが残念ながら画像が残ってませんでした。)ウクレレでインストゥルメンタルを奏でるミュージシャンです。J-POPのカバー曲を収録したアルバムがけっこうイケてます。「時の過ぎゆくままに」というもの悲しい曲をウクレレで演奏されてます。ウクレレの可能性(多様性)に挑戦されてるようななんかいいかんじです。興味のある方は一度聴いてみて下さい。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Tokai レスポール 電装パーツ交換のご依頼
エレキギターの電装パーツ交換のご依頼です。
当工房では各種パーツ交換も行っています。パーツはお客様のご持参品でも大丈夫です。もちろんこちらでもご要望のパーツをご用意できます。
今回はセレクトSW、ボリューム及びトーン各ポインター取付、ピックアップ取付、弦交換をさせていただきました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
「高岡銅像マップ」というサイトが公開されています。https://www.douki-takaoka-map.com/
高岡の街は江戸初期に加賀前田家2代・前田利長により高岡城の城下町として開町されました。その際に鋳物師を住まわせました。その技術が銅製工芸品として現在へも引き継がれています。歴史と伝統・文化の街として400年以上の歴史があります。現在、国内の銅製工芸品の90%が高岡で作られています。最近、人気アニメのキャラクター像が全国各地で人気を集めています。その銅像を分野毎に閲覧できるサイトが「高岡銅像マップ」です。興味のある方はぜひ一度ご覧下さい。皆様のお近くにもあったりするかもしれません。
Vrai AG ナット交換のご依頼
アコースティックギターのナット交換のご依頼です。
ナット交換の際、ご依頼主様のご要望に沿って材質を選んでもらってます。概ね、牛骨で漂白された白いタイプ又はオイル浸けされて黄色みのあるものです。「TASQ(タスク)」と言って人工象牙の材質も選べます。その昔、ナットの素材が象牙で作られていました。ご存じのとおり現在では新たに象牙を採取することは御法度です。限りなく象牙の細胞に近い状態までナノレベルで分子構造を構築した素材を人工象牙と言ってるようです。とても雑な説明ですがこんなかんじです。音の減衰が長く続くという特徴があるそうです。いわゆるサスティーンっていうやつです。人工素材でビンテージギターの音に近づけようというそういった目的です。
今から80年ぐらい前に作られたギターを「プリウォー」と言われ大変貴重なものになっています。「このギター、プリウォーなんです。」なんてそのまんま言われてます。いわゆる「ビンテージ・ギター」です。この頃のギターにはナットやサドルに象牙がピックガードには鼈甲とかが惜しみなく使われています。
余談ですがMartin社では1941年~1945年の戦時中の生産台数が約18,000台、1946年から1950年までで約25,000台でした。戦時中でも平均年間3,600台作っていたわけです。物資統制下といえどもギターを作れていたわけです。ちなみに現在では2017年~2022年の5年間で約550,000台、年間平均110,000台がMartin社で作られたようです。桁違いですね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Caparison Dellinger 全体調整のご依頼
Gibson レスポールSP 全体調整&ブリッジ交換のご依頼
Gibson レスポール リフレットのご依頼
ブラックボディーにゴールドのパーツが映えている Gibson レスポール カスタム です。
リフレットのご依頼です。
Gibson レスポール は指板のバインディングが特徴的です。「フレット・エッジ・バインディング」とか簡単に「フレット・バインディング」なんて呼ばれています。フレットの両端にバインディングがくっついてます。製造工程の過程はまずバインディングが取付けられていない状態の指板にフレットを打ちます。次にフレットの両端を指板側面に合わせて整形します。その後フレット面の高さに合わせてバインディングを貼付けます。そして指板面に合わせてバインディングを削ります。とてもざっくりとした説明ですが、概ねこんなかんじです。とても手が込んでます。できなくも無いです。
リフレットをご依頼された際は概ね「オーバー・フレット・バインディング」簡単に「オーバー・バインディング」と呼ばれている極めて一般的な状態にさせていただいてます。ほぼ皆さんそのようにされます。
演奏上なんの不都合もありませんしそのことで音質に影響するということは全くないとは言い切れませんが聞き分けるには超絶的な聴力が必要と思われます。ほとんどわかりません。
どうしても元の状態(オリジナルな状態)にという熱いご要望には通常よりも少し長めのお時間と御費用のご負担をいただいてお受けする気持ちはあります。あしからず。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Ibanez AW-70 フレット研磨のご依頼
Fender ストラトキャスター 電装類交換のご依頼
セレクトスイッチに接触不良があったので交換のご依頼です。
セレクトスイッチ(SW)の働きは複数あるピックアップを搭載したギターでどれを使用するかを切り替える役目です。ギターで使われるスイッチの種類は大きく分けて2種類あります。画像のストラトキャスターに使われているものがレバー・スイッチです。レスポールではトグル・スイッチが使われています。それぞれ構造がまったく異なります。レバーSWは銅板を使って接点としています。トグルSWはリレーの接点のような構造です。そもそもリレーってなんぞや?ですがそこは割愛します。今回はレバーSWについてもうすこし説明します。セレクトにはネック、センター、ブリッジのピックアップを個々に選択する3ウェイ(Way)とネック、ネック+センター、センター、センター+ブリッジ、ブリッジと選択できる5Wayと2種類あります。ネック+センターとセンター+ブリッジをハーフトーンと言われています。ピックアップが増えているのにハーフです。おそらく抵抗値が並列接続の為、半分になるからだと思います。
エレキギターを弾かれるかたには今更の内容ですがこれからエレキギターを始めようかなぁとか少し興味ある方にむけてざっくりと説明してみました。あとはご自身で調べてみて下さい。そのほうがより深くわかったり、わからなくなったりします。回り道したり、寄り道したりして下さい。それも楽しいですよ。これからもきっかけみたいな大雑把な記事を載せていこうと思ってます。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
ENYA NEXG 弦高調整のご依頼
Bacchus Jazz Bass 電装類交換のご依頼
M.Sakurai クラシックギター ナット交換のご依頼
クラシックギターのナット交換のご依頼です。
このギターはM.Sakurai(桜井正毅)さんの作品です。ホームページからご経歴を拝見させていただきました。とても著名な国内製作家の方です。電気電子工学科ご卒業ということです。
ここからは勝手な想像ですが、エレキギターは弦振動をピックアップを使って起電流に変換します。その微弱な電気信号をアンプで増幅してスピーカーから出力します。それはなんかあたりまえで「そりゃそうだ」みたいな感覚を自分は持っています。ラジヲやステレオみたいな立ち位置にエレキギターがあります。もちろん楽器という概念の中にあります。いつも楽しく戯れています。
アコーステッィクギターは弦振動をボディーを使って音を増幅します。とても不思議です。ボディーの形状やマテリアルの違いでも音質は異なります。ここには電気というなにかはあまり関係しません。それゆえに引き寄せられるのでしょうか?不思議という感覚と音の響きの魅力に自分は誘われて今こうしてこんなことをしているのかなぁ?と思ったりもしています。
桜井氏がそうであったかはわかりませんが勝手な想像でした。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
FERNANDES テレキャスター TE-HT ヘッド打痕補修のご依頼
ヘッドの打痕、サドル交換、全体調整のご依頼です。
ファンの方にはおなじみの幾何学模様です。経年変化でホワイト・ラインがクリーム・カラーに変色していいかんじです。
楽器とは一般的には「音楽の素材としての音を発するための道具の総称」「音楽に使用される音を出す器具」とされる。(by Wikipedia) と言われています。道具ですから使っているとぶつけたりもします。しかたのないことです。でも「やっちゃったなー」と悔やむこともありますね。打痕の修正はケースバイケースですがそこそこよーく見ないとわからないレベルに直せたりもします。
「サスティーンが超絶的に持続する。」あるいは「延々と弦振動が持続する。」アコギでは有り得ない現象ですが、それを可能にしたのがフェルナンデス・サスティナーです。と言うことですがなんか頭の中は???です。弦振動はいずれ終息します。いつもながらむずかしいことはここでは雑にやりすごします。たぶんボリュームポットに電気信号が入る前に記憶して発信し続けるなにかが仕込まれているということでしょうか?明日の朝、目が覚めても弦が振動しているということではないと思います。ボリュームポットから出た後では高い周波数帯がコンデンサーの餌食になりますし、エフェクターと同じようなことにもなります。もっと詳しく知りたい方はがっつり調べてみてください。または購入して試してみるのもいいかもしれませんね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Bacchus テレキャスター 全体調整のご依頼
コイルタップ搭載のテレキャスターです。
ボディーカラーが赤味のあるブラウンでネックやヘッドとのマッチングがいい感じですね。
こちらのギターはコイルタップ機能をミニスイッチにて切り替えるタイプです。ハムバッカーの中の2っのコイルを1っキャンセル(無通電にする)することをコイルタップと呼ばれています。シングルコイルにするとも言われています。気になるのはポットの抵抗値です。概ねハムバッカーで使う500KΩに合わせてあるようです。それとコンデンサーの容量も概ね0.022μFです。その為、シングルコイルに切り替えたとしても正確には若干ニュアンスが違ってきます。この辺りを好みに合わせてポットやコンデンサーを替えてみるのもありだと思います。
「ビンテージ・ボイシング」という機能でこの辺を上手にいなしているギターメーカーもあります。詳しくその際に to be continued.
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
2024年1月2日現在
昨日、1日(元旦)午後4時10分頃、能登半島を震源とするM7.6、震度7の大地震が発生しました。ここ富山県高岡市も震度5強の観測史上最大の地震に遭いました。
家屋は大きく揺れました。このまま倒れてしまうのではないかと少し覚悟もしました。揺れている間、ガラスの割れる音がしたりもし家の中の家財道具は散乱しました。
当日は朝から北陸にしては天候がよく青空も広がり、すがすがしい新年を迎えることができ、喜ばしく思っていました。午前中に古城公園にある射水神社に参拝し、そのあと高岡大仏にもお参りしました。午後からは好天気に誘われて散歩がてらに氏神の佐野神社にお参りをしました。一休みをして工房にて作業をしようと思っていた矢先のことでした。
年末の大掃除の際、作業中のギターもケースに収納しておいたことが幸いしました。お預りしているすべてのお客様のギターは無事です。ご安心ください。店舗内は散乱することなく少しものがズレたぐらいでした。工房内は細かく軽い小道具などが散乱し、年末年始に2度にわたり大掃除をすることとなりました。
まだ余震が続いています。こうしてブログを更新しているあいだにも揺れがあります。少しの不安と急激に張り詰めた緊張感がゆるんで疲労感に変わっています。ニュースでは各地の被害が放送されています。時間の経過に沿って被害の詳細があらわになっています。ここ高岡からそれほど離れていない場所で甚大な被害がおきています。身近で親しみのあるところが痛々しい被害に遭っています。
被害に遭われた皆様には心からお見舞い申し上げます。一日も早くあたりまえの日常に戻れるようにお祈りいたします。
Fender ストラトキャスター ジャック交換のご依頼
ジャックにガリがあったので交換をご依頼されました。
ジャックは Pure Tone PTT1 に交換しました。
国内外のギタリストでストラトキャスターと言えば誰が思い浮かばれますか?「押し」のギタリスト! これぞまさに千差万別ですね。中でも「ジェフ・ベック」「ジミー・ヘンドリックス」は御存知のことと思います。この二人、ギターの向きってどうなの?って「ジミヘン」は右利きだけどサウスポースタイルだとか「ジェフ」はただリバースヘッドだとか言われてます。とにかく「ノーマル」じゃありません。詳しい方はさらにどのあたりが「アブ」ってるかも「押し」としては語り尽くせないですね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
RickenBacker ボディー打痕補修のご依頼
ハイゲイン・ピックアップ搭載の「RickenBacker」です。
1980s 450 にはトースター・トップ・ピックアップもあります。モデル毎にバリエーションが豊富ですヘッドの形状なんかも微妙に細かったり、太かったりします。
「RickenBacker 」と言えば、まずはヨーロッパの島国で港町が出身地の偉大なバンドが思い浮かびます。あまりにも影響力が大きい為、イングランドのイメージが濃いですがメーカーの所在地はアメリカ合衆国です。1920年頃カリフォルニア州ロサンゼルスで電気楽器とアンプの生産など電気屋さん的なことを業としていた会社が起源です。
1960年代に入り、「ビートルズ」の登場で広く世に知れ渡ることとなり、今日に至っています。日本では60年代に「グループ・サウンズ」という社会現象が発生しました。その中でエレキギターが脚光をあびました。需要とかなんだかに押されて、国内メーカーがコピーモデルとか廉価版などをゴリゴリに生産しました。その結果、さらに拍車を掛けてギターが身近な楽器になっていったのではないかと思ってます。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender スターキャスター 修復のご依頼
1976頃のスターキャスターです。斬新なモデルで1976年から1980年当時の生産数も少なかった為、現存している個体が少なく、大変貴重なギターになっています。
修復内容
1.ボディーリフィニシュ(サンバースト)
2.サドル交換
3.ナット交換
4.フレット摺り合せ
5.コントロールポット交換
6.セレクトスイッチ交換
7.アウトプットジャック交換
8.配線材引直し
このギターはご依頼主様が廃棄物処理場で出くわされたそうです。「発見」されたというかんじです。たまたまギターを弾かれる人がそこの場所にその時間に処理される寸前にと考えると不思議なパワーを感じます。お持ち込みされた際はボロボロで音もなにもそれどころではありませんでした。それゆえに廃棄されたのかもしれません。いろいろなご事情もあったと思います。しかしながら、ギターの価値のわかる方に出くわすこのギターの持つパワー、修復して復活させようとするご依頼主様の「ギター愛」、今後、このギターがどんな道を歩んでどうなるのか?計り知れませんが、なにかとんでもない素敵な未来に出くわしたようなかんじがしました。
オリジナルの状態で保存するという価値観があります。それはそれでいいと思います。しかしながら弾けない状態で保有していてもどうかな?という考えもあります。音もでない、ボディーは腐食してなんかネバネバしたりもしている状態では弾けません。今回、修復で普通に演奏可能状態になりました。プレイヤーコンディションに復活しました。このギターは弾かれることを望んでいたと思ってます。それゆえにこうして私たちの前に現れたのではないでしょうか?賛否両論あるとは思います。現在の音はオリジナルの時とは違う音を発していると思います。この音は復活して未来に向けてなにか新たなるものを作り出す音だと思います。
作業期間は2023年5月から8月、ご依頼主は能登の方です。この記事を書いている現在、2024年1月です。多くの方が被災され厳しい状況の中で苦難されていると思います。普通の日常が一日も早く復活できることを少し離れた高岡から思いを込めて祈っています。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender ストラトキャスター パーツ交換のご依頼
Wilkinson Roller Nut が ピンポイントでネックやオリンピックホワイトのボディーを際立たせて素敵なかんじです。
ピックアップ/ボリュームポット/電気回路変更/ロゴデカールの貼付けのご依頼です。
ポット交換&回路変更はボリュームポットをプッシュプル付きに交換し、フロント+センター、センター+リアのハーフトーン時にプルでフェイズアウトするという内容です。
ロゴデカール張り直しはオリジナルと同じものを張り直すという内容です。
フェイズアウトすると音質が変わります。中低域が削られます。高域が目立って細いかんじの音になります。回路的には並んだ2つのピックアップのコイルの「+」と「-」を逆にすることで位相を反転させます。電気信号が打ち消しあった状態になって出力されます。その為に先述の音になります。
相の反転はスイッチで切替えます。新たにスイッチを追加してもいいのですがそうする場合はボディーに追加工が必要だったりします。「現在あるスイッチでなんとかならんかな~」的な要望に答えているのが今回使用しているプッシュプル付きポットです。スイッチを「タップ」すると言います。これは「タップ」=「フェイズアウト」という意味です。ポットのノブが伸びたり縮んだりしてプッシュ(縮/低)で通常でプル(伸/高)でタップ状態にします。その逆も配線変更で可能です。
では、なぜそのような音に拘ってこんなことになったの?ということですが、通説ではライブなんかで会場の熱気と狂喜で音が通りにくかったので高域を「くいーん」と強調させたのが始りだそうです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA L-41 フレット摺り合せのご依頼
1980年代初期に作られたギターです。ラベルにテーリー・中本氏のサインがあります。
フレットの摺り合せはネックコンディションがポイントです。いわゆる「ソリ」です。順ゾリとか逆ゾリって言ってるそれです。
ボディー形状はウエスタンタイプ(YAMAHAの呼称)と言ってつまりはドレッドノートです。
Martin D-42 を意識されてるように見えますが「41」です。
表板:Solid エゾ松 裏板&側板:Solid インディアンローズウッド
とても希少なギターのようです。なかなか市場には出回らないということです。ジャパン・ビンテージの部類ですね。「類は友を呼ぶ」ということわざがありますが、当工房にも同じ「L-41」があります。古い親友のものですが、友人宅の押し入れから解放されています。
不思議といって騒ぐほどでもありませんが、同じ「L-41」でもネックのシェイプが違ってました。こちらのお客様のシェイプは「LOW PROFILE」いわゆるカマボコ形状ですが、工房に飾ってあるギターは Vシェイプ です。なかなか面白いです。「ハンドメイド」感があふれています。シリアルナンバーの差は114台。なぜそうなってるのか?計り知れませんがなんとなくそのときの勢いとかそういったゆるい感じの理由であってほしいです。日本を代表する大手楽器メーカーといえども当時はゴリゴリの規格管理の元で製造されていたわけでもなかったのかもしれませんね。
1980年代初頭、円高により内需拡大への政策、そしてバブル経済の到来と破裂、消費税導入。ニューミュージックからシティーポップへの変革。ベルリンの壁の崩壊、ユーロビートの波及などがあった影響か?どうか?しりませんがアコースティックギターが下火と言われる時代へ突入していくころです。
しかしながら、これより数年後、イギリス出身の著名なギタリストが「アンプラグド」と称して行ったライブが新しい風をふかせてくれました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Ibanes セミアコ ピックアップ交換のご依頼
鮮やかな SPALTED MAPLE の杢が際だって魅力的です。
ピックアップ故障の為、交換のご依頼でした。故障の原因は断線でした。
セミアコやフルアコの電気系の修理はなかなかスリリングで油断大敵です。
今回はノブが異常にきつくて(過去一)抜けませんでしたが治具を使ってボディーにキズをつけることなく対処できました。StwMac から新しい治具が出ていたのでさっそく試してみました。いいかんじです。
SPALTED(スポルテッド)は樹木の亀裂から水分がしみ込み、黒い筋ができます。樹木だけが持ちえた自然の営みから生まれる「美」です。同じものがありません「オンリー1」ということになります。外観でわからないので伐採してようやく判明するので貴重でもあります。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Morris GXX 全体調整のご依頼
1980年代初頭、人気のあったエレアコです。とても大切にされていて綺麗な状態です。
弦高が高いので低めにしたいというご依頼でした。同時にサドルも交換依頼でした。ネックコンディションを調整してご要望の弦高に調整しました。
日本製のエレアコの先駆け的な存在でした。「トルネード」という名称で発売されていました。日本製のギター史上の変遷を語る上で欠かせない存在だと思います。状態の良い個体はかなり少ないのではないでしょうか?
今から、だいたい50年ぐらい前、アメリカにあるオベーションというメーカーが「アダマス」というカーボンファイバーでこしらえたギターを生産開始しました。現在のように性能のよいアコーステックギター用の後付ピックアップシステムがなかった頃です。なんだこれは?とザワつきました。アコースティックギターなのか?エレキギターなのか?そこは「和を以て貴しとなす」日本人なので「エレアコ」と称することにいつしかなったようです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender SHOWMASTER リフレットのご依頼
メイプルネックの杢が映えてます。ローラーナットを装備してスーパーストラト感もましてます。
メイプル指板をリフレットする際は指板面の塗装も行います。
スーパーストラトの特徴は通常のストラトキャスターより少し尖った感じの細身のボディーです。その他にはフレットが24フレットとかあったりします。そのためカッタウェイも少し深くえぐられています。ハムバッカーを搭載したりもします。フロイドローズ・トレモロシステムのギターもあります。
リッチー・ブラックモアが最初の人と言われています。エドワード・ヴァン・ヘイレンもこのスーパーストラトの普及に一翼をにないました。1980年代人気が沸騰し、各メーカーがバラエティーに富んだギターを販売しました。ヘビィメタルの人気も加わりややカオスな状態でもありました。
1990年代に入り、ヘビィメタルの人気の低迷と共にスパーストラトの需要も減り現在にいたっています。Fender のラインアップにストラトキャスターの「SSH」がそのなごりのようです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Ovation 2078TX ナット交換のご依頼
漆黒のボディーが斬新ですね。特徴的なヘッド形状でOvationだとすぐわかります。ボウル・バックのモデルです。
ナット交換のご依頼です。5弦と6弦のチューニングが安定しないということで、ペグに不具合がないか?も含めて全体調整も行いました。
この頃、「不適切にもほどがある!」というドラマが話題になってます。ドラマは1986年からおっさんがタイムスリップなんかして奇想天外な内容です。その前年、1985年「尾崎豊」が「卒業」という曲をリリースしました。「♪ 夜の校舎 窓ガラス 壊して廻った・・・」とても過激な歌詞です。「♪ 先生あなたは かよわき大人の 代弁者なのか・・・」当時の若者たちが感じ取っていたこの時代の大人たちの「不適切さ」を歌っていたと思います。
Ovation をもって汗だくでシャウトしていた姿がふと思い浮かびました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Aria AD-SH ナット交換のご依頼
純正でドイツ製のピックアップが搭載されています。ペグはGOTOHの「510」に交換されて抜群のチューニングです。
ナット交換のご依頼です。交換の際にはお好みに合わせて、1弦と6弦のネック端からの位置、各弦の間隔、と言った寸法に関するご要望もお聞きしています。もちろん材質等のご要望にも対応しています。
ナットの素材は現在、概ね、プラスチック、牛骨、TUSQ(人工象牙)が使われています。数年前は天然の象牙も使われていました。ワシントン条約で貿易が禁止されてからはライセンスのある企業からの入手が必要になりました。骨の密度が濃いという特徴がありその差が音質にでているようです。その他にはミカルタと言って合成樹脂のものもあります。Martinギターにも使われていました。やわらかくマイルドな感じの音質です。現在、主流は牛骨です。カラーも2種類あります。漂白した白いものとオイル浸けで着色されてビンテージ感のあるものもあります。お好みに合わせて選べます。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
CRAFTER GLC80 全体調整のご依頼
Taylor 114e 全体調整のご依頼
Morris ME-101 ナット交換のご依頼
ナット、サドル、ブリッジピンにTUSQ(人工象牙)材を使い、ポジションマーク、バック・ブレーシングにラダー・ブレーシングを採用するなど拘りの詰まったギターです。
1弦と2弦のローポジションでビビリが出るということでした。順ゾリが大きく出て弦高が高くなりナットのミゾを深くすることで対処されたみたいです。
適正なミゾ深さのナットに交換しました。今回はTUSQ(人工象牙)材で作りました。先ずは、ネックコンディションを調整して、その後にサドル高さを調整します。
ナットのミゾ深さはとても重要なポイントです。浅すぎると弦高が高くなり、押さづらく又ピッチが合わなかったりもします。深すぎるとネックの動きでローポジションでビビリ音が出たりします。(ネックの動き?については後日また別の記事で説明します。)
ではどの深さが適切?ということですが測定箇所は3フレットを押さえてそのときの1フレットの頂点と弦の下弦の間隔です。この隙間が0.1mm程度です。この状態の深さはミゾ底面とミゾ直下の指板面からの寸法が1.13mm程度になります。この程度であればネックが動いてもローポジでビビリ音がでたりもしません。これより高いとちょっと弾きにくかったりします。ナットのクオリティーはミゾ深さも重要ですが弦間隔やミゾの向き(左右、上下方向)なども重要です。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender ストラトキャスター ブッシュ(ペグ)交換のご依頼
高い人気を博しているブラウンサンバーストが渋いです。KINO Factory Tuned で拘りの詰まったギターです。
ペグのブッシュがザグリ穴に圧入されているタイプの交換依頼です。メーカーによってはペグに付属で治具がついていますが、ザグリ穴には使えません。付属の取説にも明記されています。専用の工具を使ってブッシュを抜きます。穴周辺の面取りがしっかりとされていれば塗装が欠けることはありませんが、ブッシュに隠れていて見えません。取ってみないとわかりません。したがって、ゆっくりとじわじわと抜くしかありません。ハンマーでガツンはアウトです。
ストラトキャスターはFender社が1954年に発表・発売されて今年で70年です。人間で言うところの古希のお祝いの年になります。70周年ということで時計のSEIKO社とコラボ企画で腕時計が限定1954台というしゃれっ気満載で販売されています。カラーもブラウンサンバーストが採用されています。ケースもギター用のハードケースを意識されています。Fenderのロゴも入っていて拘りがある企画です。興味のある方は調べてみてください。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
FERNANDES FireBird リフレットのご依頼
「 FireBird 」現物は本当にかっこいいです。サイズ感は大きめですが、右肩上がりに流れるようなボディー形状に柔らかい曲線があいまってなんともエレガントです。
リフレット、ピックアップ交換のご依頼です。フレットはEvo-Goldに交換しました。ボデイー色にいいかんじでマッチしています。
「 FireBird 」は1963年にギブソンが発売しました。マイナーチェンジというか年次改良とかをそこそこ頻繁に繰り返してリバース・ボディーとかノンリバースとかスルーネックとかセットネックとかバリエーションがあります。1969年には生産が中止されました。
エリック・クラプトンがクリーム時代、若さが燃え上がる時期に1964年製の「 FireBird 」でまさしくそのように演奏していました。現在、当時のギターを精密に再現して復刻版が販売されています。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Vega フルアコ 全体調整&パーツ取付のご依頼
プリウォー(戦前)のビンテージギターです。Vega と言うメーカーで作られました。生誕85年ぐらいになるのではないでしょうか。
ご依頼はピックアップを支えているアームの固定です。ブロックを作ってボディーに固定したいという内容でした。
指板の14フレット、向かって左側に真鍮のブロックを作って指板側面に取付けました。ブロック中心にアームの径の穴加工を行い側面からホロセットでアームとブロックを固定しています。
これによりピックアップは右側がピックガード、左側がアームで固定されました。
ギターの持っている雰囲気、出で立ち、イメージを崩さないように考慮して真鍮のブロックでなるべく目立たないように作ってみました。
さすがに古いギターですので取扱いはいつも以上に慎重になりました。現役で活躍されているそうです。演奏には支障ない状態でした。なによりもサウンドが枯れてます。真空管アンプで音出しして当時の音を体感してみました。1935年前後ぐらいと勝手に想像していますが、なにぶんネット上では浅く少ない情報しか見当たりません。自分で音を聴いて当時を偲びながら感じたことを忘れずにいたいと強く思う貴重な体験ができました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA LL-11B ピックガード貼付けのご依頼
YAMAHA Lシリーズは1974年にLuxury(豪華)の頭文字「L」を冠してフラッグシップモデルとして開発されました。その後、改良が重ねられ現在は4代目のシリーズになります。
こちらのギターは90年代の2代目に属します。
オリジナルにはピックガードが付いていますが、お持ち込みされた際には付いていませんでした。オリジナルに近いピックガードをご希望でした。
ピックガードの交換も行っています。形状・素材・カラー、ご要望にお応えいたします。市販品の形状が微妙に合わない、厚みの違うものに交換したい、もう少し赤味のあるものに替えたいなど素材から削り出して製作いたします。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
SCHECTER DIAMOND Series リフレットのご依頼
キルテッドメイプルのダークレッド、シックな雰囲気の佇まいです。ペグ、ピックアップ、ブリッジ、コントロールノブなど各パーツの自然なサビ具合がなんともいいかんじでエイジング感をかもしだしています。
フレットは Evo-Gold をご依頼されました。フレットがゴールド系なので赤系や茶系のボディーにとても似合います。ナットも牛骨のオイル浸けを選ばれさりげなくもしっかり存在感があります。
当工房にて使用している Evo-Gold はドイツの Jescar 製です。硬度は HV=250 程度です。ニッケルが含まれていませんので素材色がゴールドです。ニッケルシルバーとステンレスの間ぐらいの硬度ですが充分に硬いので耐久性も高い素材です。フレット幅は2.03mmと2.64mmが選べます。音質はボディーや指板のマテリアルにもよりますがどちらかというとシルバーニッケルよりです。
S.T.P や T.O.M 、P.U 、ペグ などの各パーツがゴールド色のギターにはとてもマッチします。レスポールやセミアコのGibson系?ということのようなかんじもしますが今回はどう見てもテレキャスターでしょうというボディー形状です。
SCHECTER はそのあたりこだわりなのか「テレキャスター」という文言には触れていませんし見当たりもしません。Fenderに敬意を払いながらも独自のアイデンティティーを表現されています。ゴールドパーツを上手く使いこなされてますね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Squier Jazz Bass 全体調整のご依頼
5弦ベースギターの全体調整のご依頼です。ハイポジションに違和感があって弾きにくいということでした。
Fender (4弦)の Jazz Bass に比べると指板の「R」が緩いです。10"インチぐらいです。これぐらいの「R」でしたら弦高をやや低めにセッテイングしてもビビリが出にくいです。
ネックコンデイショは大きく順ゾリしてました。さすがに5本で引っ張ってるだけのことはあります。9フレットでノッツチングゲージとの隙間が5.5mmもありました。この状態ですとハイポジは弾きにくいと思います。さらに弦を緩めると逆ゾリで同じように2フレットで0.35mmありました。変動量はさすがに5弦ベースですね。
経年で動くだけ動いたと思いますのでこの辺りでトラスロッドで調整すれば大丈夫だと思います。弦を張った状態で若干、順ゾリに調整し弦高はやや高めで4弦12フレットで2.4mm、1弦で2.0mmに合わせました。まだ下げても大丈夫ですがそこはお好みに合わせます。
5弦ベースは5弦を「B」に合わせます。これによりトニック音が「E」より低い「C」「D」を使えるようになります。シンセベースの普及によりこの領域も出せるようになりエレキベースでもという流れのようです。4弦をダウンチューニングすると言う方法もありますが運指の違いとかチューニングの手間とかあります。そのあたりの対応策のようです。重量は見たとおりですし、指板も広いです。ベーシストの方はちょっと増えた程度かもしれませんがそうとうなものです。普段、あまりベースを弾かない方には楽器を奏でる以前に筋トレ状態に入るかもしれません。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Aria SWB-LITE2 弦交換のご依頼
エレクトリック・アップライトベースの弦交換ご依頼です。
アップライトの由来はピアノからきているようです。弦を立てる方向に使うためみたいです。ちなみに「サイレント・ベース」はヤマハ株式会社の登録商標です。
各、メーカーから多種販売されています。ベースギターの場合、弦長が微妙に異なったりしてます。それに合った弦が必要です。専用弦ということになったりしてます。廃番になった機種になると探すのが大変です。あってもとても高額だったりもします。今回はまだ在庫がございましたので安価で交換できました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
追記
「 SAHAJi 」読売新聞に記載されていて知りました。富山県出身の兄弟ロックバンドです。まず、読売新聞の富山地方版の記事にあげられてその後、昨日、全国版の「編集手帳」にも記載されていました。
全英チャート8位「 Future in the Sky 」未来は空の中、遠い空、手の届かないところという意味でしょうか。14才の時に作ったということです。富山の空を見上げて思い描かれたこの曲は長い時間を経て遠く離れたイギリスで高い評価を得ています。今後の活躍がとても楽しみです。
Killer ストラトキャスター ピックアップ& ピックガード交換のご依頼
ピックアップを SHS から 2ハムへ交換するため、ピックガード交換のご依頼です。カラーもホワイトから少し緑味のオフホワイトに変えたことでピッガードがバランスよくギター全体になじんでいます。渋みが増した感じです。
Befor
After
既製品がない場合でも素材から加工いたします。
手順は
1.元のピックガードからMDFでテンプレートを作ります。
2.取り付け穴やピックアップ、レバースイッチなどの位置を決めます。
3.MDFにてまず疑似品を作ります。
4.MDFを使って素材を削り出します。
5.素材に穴加工、面取りなど行います。今回はアルミシールテープも貼りました。
簡略な説明ですが、こんな流れです。
今回はボディーの加工はすでに施されていましたが必要であればボディーのザグリ加工も行っています。
ご自身のお好みに合わせてカラーも選べます。4ply(積層)まで厚みも選べます。ノイズ対策のシールドテープも施工いたします。いろいろと手を加えて愛着も増して、唯一無二のギターになります。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA F600 サドル交換のご依頼
2弦の箇所が欠損の為、交換ご依頼です。
サドル交換の際、ネックコンディション、ナット調整、弦高調整も行います。
YAMAHA F600 仕様
ボディトップ:スプルース
ボディサイド/バック:メランティ
ネック:ナトー
指板:ローズウッド
ブリッジ:ローズウッド
弦長:634mm
ナット幅:43mm
メランティ:フタバガキ科でインドネシアでの名称です。サウンド的にはマホガニーに近いと言われています。
入門用のギターです。とてもリーズナブルな価格ですが、作りは丁寧です。日本の企業が監修した(原産国はたぶんインドネシア)楽器です。
大量生産、使われている各材料のグレード、製造過程、原産国、などなど可能な限りにコストを削減されて、低価格で市場に供給されています。ギターが手頃で身近な存在なのはこのような企業努力があるおかげです。
Morris W-120 弦交換のご依頼
製造年は1970年代後半になるかと思います。このモデルには2ピースバックと3ピースバックがあります。こちらは2ピースモデルです。
弦交換だけでもお気軽にお声がけください。
Morris W-120仕様
Top:スプールス単板
Side&Back:ローズウッド単板
Neck:マホガニー
Fingerboard:エボニー
Bridge:エボニー
Fingerboard Inlay:ヘキサゴン(アバロン)
Rosette:アバロン
Machine Heads:シャーラー Chrome
Nut width:43mm
Scale:652mm
マーティン D-45 のレプリカモデルになるかと思います。現在はMorris社で製造されていません。この当時はゴリゴリに各メーカーが競ってレプリカモデルを製造していました。当時の定価で\120,000ということです。とても丁寧に正確に作られています。レプリカと言うとなんだか価値が下がるように感じますが、そういったことはまったくありません。さすがのMade In Japan です。Japan ビンテージ と言われる所以がわかるギターです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Gibson レスポール リフレットのご依頼
こちらはトラピーズ・テイルピースからコンポネーション・ブリッジ&テイルピースに変更された1953年モデルです。オクターブ・チューニングが可能なラップアラウンドにリプレイスメントされています。ちなみに現在のチューン・オー・マティックは56年モデルから搭載されています。
リフレットの際に指板を研磨し、ネックのソリ、ネジレを取り除きます。ネックコンディションを整えることで演奏性がとても良くなります。フレットの凹みや摩耗部分もなくなり音質も向上します。
フレットやナットの材質、メーカなどお好みのものを選べます。よくわからないけど?という方はお気軽にお声がけください。
ゴールドトップの黄金の輝きにP-90がマウントされているこのモデルが発売されていた1953年、レス・ポール&メリー・フォードが「ヴァイヤ・コン・ディオス」という曲でヒットを飛ばしています。レコードのジャケット写真にはP-90がマウントされたレスポールモデルをご本人がしっかりと抱えられています。曲もギターもヒット!これこそがゴールド・ラッシュですね。イントロや間トロのリフにシングルコイルの音抜け感と甘く太いサウンドを聴くことができます。ちなみに日本では江利チエミと原信夫とシャープス・アンド・フラッツがカバーしています。こちらはギターサウンドよりも管楽器メインです。いったい日本人がいつ頃からレスポールモデル沼にはまったのかとても気になるところです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
ASTURIAS C.G ペグ交換のご依頼
エレガットのペグ交換のご依頼です。
フローレンティンカッタウェイです。最近、どこのメーカーのラインアップにも見当たらなくなりました。
ASTURIASのホームページを拝見させていただいて、「#600サンドペーパーで磨き上げたノンスキャロップドブレイシング」という商品説明があり、とても気になりました。#600で木材を磨くとツルツルになります。良いとか悪いとかではなく、拘りがあるというところに惹かれます。そして、ノンスキャロップブレイシングという点にも惹かれます。近年、スキャロップブレイシングの響きがいいとか言われ流行ってます。それはそれで間違いではないのでいいと思ってます。だからと言って単純にノンスキャロップが響かないというのは間違ってます。ノンスキャロップでも響きます。いい音が出ます。流行に流されず、メーカーポリシーを持って製品を作られているんだなぁと歓心しました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Tom Anderson テレキャスター ノイズ対策のご依頼
メイプルトップが鮮やかです。Tom Andeson を象徴しています。
ボディーのキャビティー内に導電塗料が施工されていてノイズ対策は充分にされています。残るはピックアップが発するノイズを抑えるという状態です。
P-90のシングルコイルは構造ゆえのハムノイズがあります。DEMARZIOのVirtual P90はハムバッカー構造でノイズを出さずにP-90のサウンドを出すように設計されています。
Tom Anderson guitar 現在、円安も影響して、新品はかなりの高額な状況です。中古市場にもなかなか出回らない様子です。そもそも玉が少ないです。
ヘッドの形状が以前、紹介させていただいた SCHECTER とほぼ同じです。この辺りの経緯は Wikipedia をご参考ください。
Tom Anderson Guitar Works 公式サイトにギター物語というブログがあります。Googleの和訳がなかなかの感性を必要としています。難しく考えず直感でご覧ください。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
SCHCTER テレキャスター ボリューム位置変更のご依頼
演奏中にボリュームノブに触れることがあるので若干、リア方向へ移動したいというご依頼です。
木目をいかしてシースルーのレッド塗装がされています。アッシュ材と思われます。
テレキャスターと表題にしましたがおそらく SCHCTER はそのような型名は使わないと思います。正確なモデルを知りたい方はGoogle 画像検索で調べてみてください。いっぱい出てきます。こんな膨大なデーターをどこにどうやってストックしてるのか?そっちが気になってしまいました。
前回ブログの Tom Anderson に続きましたが偶然です。「類は友を呼ぶ」って感じです。
ギターは「F」とか「G」ばかりじゃないぞ!とつくづく知らされます。随所に工夫が凝らされていてどんどん深い森の中へと誘われていきます。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA CPX-8 リフレットのご依頼
このボディー形状(ミディアムジャンボ)が繰り出すサウンドはパワフル&クリアです。
「音がとても気に入っているんで大事にいつまでも使いたい!」というオーナー様の愛情に包まれたギターです。
今回のリフレットにてネックのソリ・ネジレを解消してネックコンディション・弦高も調整し演奏性の向上を目指します。
CPX シリーズは現在も販売されています。座奏時の安定感やカッタウェイによりリードプレイでの演奏性もいいです。ジャンボボディーからカントリー・ジャンボそしてミディアム・ジャンボへと改良・継承されてきています。
「L-52」というジャンボボディーの機種が70年代後半にありました。ブラックのボディー色に白いピックガードが両サイドについていました。とてもはじけてました。今となればかっこいいです。最近のラインアップには、はじけた感のあるギターを目にすることがすくなくなったような気がします。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Momose ストラトキャスター 全体調整のご依頼
ボディー色の真紅(Crimson)が指板を際立たせてます。絶妙な色合いです。
Momose Custom Craft Guitars ご存じの方も多いと思います。アコースティックギターブランド「HEADWAY」を立ち上げられた「百瀬泰夫」氏の楽器製作に対する哲学・技術の拘りを随所に落とし込まれたブランドです。国内エレキギター黎明期からハイエンドギターのOEMに携わってこられました。アコースティックギターでの印象が強いですがエレキギターにおいても素材を活かされて高いクオリティーで作り込みされています。
「ギターは大切にして欲しいけど、保管して飾るより少しでもいいから毎日のように弾き込んで、その人の鳴りを育てて欲しいな」
百瀬氏がよく口にしておられた言葉だそうです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Aria proⅡ CTM パーツ交換のご依頼
マホガニーの質感がとても感じられる、レスポールタイプの「PE」シーリズです。国内外に愛用者が多い人気モデルです。
ピックアップとナット交換のご依頼です。ピックアップを交換されて「驚くほどに音が良くなった」ととても満足されてました。見た目もカスタムしてる感が出ていて良い感じです。
Ariaは当初、有名ブランドのコピーモデルを多くリリースしていましたが、この「PE」モデルのような独自設計のオリジナルモデルを発売することでアーティストの評価を得ました。「ヒールレスカッタウェイ」やブリッジ、テールピースにも独自の工夫が込められてます。演奏性もとてもよく、肩が凝るなんてことは微塵も感じられませんでした。身構えることなくさらっと手に取って気になるフレーズを弾いてしまうそういった感じのギターです。あくまで個人的な感想です。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA MG-KⅡ ピックアップ交換のご依頼
ピックアップの出力不具合の為、交換のご依頼です。
「爆風スランプ」というロックグループが1980年代~90年代になにかといろいろ世間を騒がせました。88年に「Runner」がヒットしました。今でも恒例の長時間番組の後半で大きなたまねぎの下で合唱されています。このグループのギターリスト「パッパラー河合」氏が使っていたモデルがこのギターです。(若干、アレンジがなされています。)
最近は最高気温が35℃以上という猛暑日にもあまり驚かなくなりました。クーラーもあってあたりまえみたいな感覚になっています。とてもクレイジーな状況です。とはいえどうしようもないのでとりあえず皆様くれぐれもご自愛ください。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Gibson レスポール CTM 全体調整のご依頼
NAGI OLIVE 全体調整のご依頼
Fender テレキャスター 全体調整&パーツ交換のご依頼
Martin D-28 バインディング剝がれ修理のご依頼
ドレッドノートは幾多のメーカーから生産販売されています。こちらがその大元です。
バインディング剝がれの原因は素材の収縮が大半をしめますが、こちらは何らかの応力が加わって剥がれた様子でした。何らかとはネックリセット時によるもではないかと判断しました。よって修理は現在ついているバインディングを剝がさずにボディーに貼り付ける方向で行いました。
D-28が現在の14フレットジョイントになったのは1934年からです。30年代アメリカは不況下にありましたが、このD-28はカントリーミュージックの隆盛とともにすごい勢いで広まっていったそうです。日本では1970年頃からフォークソングブームに便乗してかどうか知りませんがコピーモデルが生産販売されはじめました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
MUSIC MAN StingRay 全体調整のご依頼
Martin D-28 リフレット、ブリッジ&ピックガード交換のご依頼
Fender Jazz Bass リフレットのご依頼
1970年代の Fender Jazz Bass です。
今回、リフレットとネック裏のリフィニッシュのご依頼です。
アクティブのピックアップに改装されて、ノイズ対策もされていてオーナー様の音への拘りが伺えます。
約50年前頃に購入されたそうです。まだ50年は経ってないと思いますがほぼほぼそれぐらいになるようです。今までもこれからもいつまでも大事に使ってもらえてとても幸せなベースギターです。
トラスロッドの調整箇所にはいくつかのタイプがあります。今回の場合はブレット・ナットというタイプになります。ネックをはずさなくても調整ができるようになりました。USAモデルは1/8インチの六角レンチを使います。
ほかにはビンテジー・スタイルというタイプがあります。ネックを外して行います。大きめの十字型になっていますが、マイナス・ドライバーを使うのが基本です。専用工具も販売されてます。
ギブソン・スタイルはアジャスト・カバーを外して、ボックスレンチを使います。サイズは5/16インチ(約8mm)です。
国産のビンテジー・フェンダー・スタイルには6角穴タイプがあったりします。ネックを外さなくても調整出来るようにボディーを削ってレンチが入るようになっているものもあります。
トラスロッド調整は弦を緩めたり、張ったりして変化量を捉えながら行います。ネックを外さなくてもできるタイプはとても助かります。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Seymour Duncan ストラトキャスター リフレットのご依頼
すでに生産は中止されていますが、根強い人気があります。ピックアップで有名なSeymour Duncan のギターです。
メイプル指板には塗装が施されています。リフレットの際はほぼ再塗装を行います。
ネックコンディション、指板のソリやネジレ、フレットミゾを整えた後、フレットを打つ前に指板にサンディングシーラーを一度、吹きつけます。これはフレット打ちの際に指板に汚れが付着しないための養生です。
その後、フレットを打ちます。フレットの摺り合わせ、整形を行った後、いよいよ本格的に塗装を行います。
サンディングシーラーは吹きつけ3回を1セットこれを3度繰り返します。1セット毎に乾燥を約24時間、乾燥後フレットに付いた塗装を研磨します。指板も塗装の凹凸を研磨し平面化します。
その後、指板に着色します。
次にトップコートに入ります。これもサンディングシーラー同様に吹きつけ3回を1セットこれを3度繰り返します。乾燥、研磨も同様に行います。
手間をかけて確実に塗装を施せば剥がれることもありません。当工房では基本、ラッカー塗装で施工します。ラッカー塗装は天候で湿度が高い日は作業を控えます。白濁などの不具合を避けるためです。その為、仕上がりが遅れることもあります。今年の夏は気温は高いですが、昨年と比較して湿度の高い日が多いです。じめっとした感じですね。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
S.yairi YD-308 裏板クラック補修のご依頼
サイド&バックにハカランダが使用されているモデルです。
裏板が3ピースになっているモデルです。センター板のエンドブロック側にクラックが入っていました。
どんな音質なのかなぁ?と興味がありましたが、工房へお持ちされた際には弦が外されていましたので残念ながら・・?でした。1975年頃、フォークソングブームの中で著名なアーティストも使用されていたこともあってか現在でもこの年代のS.yairiは人気があります。この YD-308は中でも最高峰ということで、なかなか実物を目にすることは難しいらしいです。お探しの方の「ジェラシー」を感じます。どうしてもみたいなぁ~という方は「東へ西へ」足をお運びになって「限りない欲望」を果たしてください。それでもどうすれば「ワカンナイ」方はその思いを持って「夢の中へ」誘われて下さい。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Epiphon ES-930 リフレットのご依頼
フローレンティン カッタウェイが特徴的なフルアコです。
フルアコはセミアコより軽量でボディーが鳴りやすいです。又、ピックアップもシングルコイルのP90で乾いた感じが特徴的です。その辺りがGibson ES-335 と好みが分かれるところかもしれません。
Epiphoneのカジノはビートルズのメンバーや最近、再結成を発表したオアシスのノエル・ギャラガーも愛用していたことはよく知られています。ノエル自身はビートルズが好きだと言ってることからその背中を追いかけたと思われます。
富山県出身の英国で活躍中のサハジのヒット曲「フューチャー・イン・ザ・スカイ」(全英8位)はこれってもしかして!と思っていたところへオアシスの再結成のニュースが流れてイギリス人も「商魂たくましなぁ~」と思ってしまいました。音楽プロデューサーは同じ方らしいです。
ちなみにサハジのギター担当は弟の方ですが愛用ギターは Gibson ES-335 のようです。(プロモーション・ビデオを見るかぎりですが・・・)やっぱりちょっと歪んでほしかったのかなぁ~なんて思っています。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
YAMAHA RGX620D 全体調整&電装パーツ配線のご依頼
フロイドローズ、24フレット、ハムバッカー YAMAHAが世に送り出した「スーパーストラト」です。
全体調整を行い、コンデンサーをオレンジドロップに変更のご依頼です。
この「スパーストラト」はご存じのように Fender ストラトキャスターが原型です。多くのロックギタリストが独自の演奏スタイルに合わせて変貌していた時代の出来事です。有名なところではヴァン・ヘイレンのフランケンストラトですがそのほかにも多種多様に存在します。需要に応えるように多くのメーカーがこぞって生産しました。その時勢の中で老舗のFender社やストラトキャスターとは縁の遠いGibson社も「スーパーストラト」を生産しています。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Cat's Eyes CE-800T パーツ交換のご依頼
1976年頃のモデルになると思います。サイド・バックがハカランダ仕様になっています。
ペグ、ナット、サドルを交換し全体調整を行い、弾ける状態に回復させていただきました。
フィンガー・ピッキングを演奏される方にはこのオーディトリアムのボディー形状をよく好まれます。音の立ち上がりのよさやスケール長が632.5mmでドレッドノートの645.2mmより短いためテンション感もすこし緩いところが特徴です。
このボディー形状のモデルに人気の拍車をかけたのはエリック・クラプトンが手にしたからと言っても過言ではないでしょう。「チェンジ・ザ・ワールド」をペルシャ絨毯の牽かれたステージで椅子に座って演奏するのは今や定番です。2000年のワールド・ツアーで 000-28EC から奏でられるキレのいい高を聴いたとき、胸がざわついたのを思い出しました。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Giannini エレガット ボリューム増設のご依頼
Big Jhon BJ-390 改造のご依頼
トラベルギター、改造のご依頼です。
改造の内容はフレットの摺り合わせ、ノイズ対策、ピックアップ交換、ブリッジの位置決め、電装パーツの配線です。
お手頃サイズのトラベルギターは大手メーカーでは販売されてないとのことで、とりあえずどこかしらから購入されたそうです。届いたものは思っていたのとはぜんぜん違っていたということです。そもそもギターのセンターやスケール長という大事なポイントがあまりにも適当であきらめるにも残念すぎる。ということで改造というよりは組み立て直しのご依頼でした。
こうして押さえるべきポイントを改善するとオンリーワンのグレードアップした希望のトラベルギターに蘇ります。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender ストラトキャスター パーツ交換のご依頼
Fender テレキャスター 全体調整のご依頼
Fujigen EXPERT FL パーツ交換のご依頼
Morris ME-101 ナット交換のご依頼
ポジションマークやピックガード、ロゼッタのデザインが特徴的です。ペグもオープンギアタイプで拘りが詰まったMorrsのドレッドノートスタイルです。
ナット交換のご依頼です。グラフテック製TUSQが標準仕様でしたので同じものに交換しました。
ローポジションでバズが出てきたというリペアのご依頼でした。ネックコンディションや、フレットの状態等を確認した結果、原因がナットミゾの深さであったため交換にいたりました。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」ナットを製作する際にいつも頭に浮かびます。古代中国の思想家、孔子の言葉です。「やり過ぎることは、やり足りないことと同じように良くない」ミゾの深さが全くその通りです。いろいろと工夫を凝らしてやってます。指板の”R”も重要なファクターの一つです。
この度はリペアのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
Fender ストラトキャスター リフレットのご依頼
Custom Built U.S.A製です。画像ではわかりませんが配線の処理があきらかに素晴らしいです。